暑寒別岳~湿原とお花畑と山並みが何処までも【後編】

北海道の山

登山した日-2007.7.05

南暑寒岳への道のり

雨竜沼湿原を突っ切って歩く事およそ30分。木道が途切れて湿原の対岸へ到着して、ここから南暑寒岳(1296m)の登りに取り掛かります。岩がゴロゴロしているガレた登り道は足を取られて結構歩きにくく、しかもこの登りは傾斜はさしてキツくないものの距離が異常に長いから山頂がなかなか近づいてくれません。

南暑寒岳の頂を間近に捉えているというのに距離が縮まらないこのもどかしさ。でもまずこの山を越えないと暑寒別岳にはたどり着けません。

高度をぐんぐん上げていき、登山道を覆っていたササ藪の背が低くなってくると、深い谷を挟んで対峙する暑寒別岳を間近に望む事が出来ました。あまりに巨大すぎる暑寒別岳に山頂はまだ遙か先だという事をここで思い知らされ、雨竜沼湿原で感じていた『暑寒別岳なんで楽勝だ!』なんて気持ちはやっぱり錯覚だという事を痛感したのでした。

さて、南暑寒岳の長い登りもガンバれば終わりが見えてくるというもの。ササ藪にハイマツが混じってくると山頂が近いことを教えてくれます。ハイマツの海をかき分けた先広い空間があってここが南暑寒岳山頂でした。

南暑寒岳20 南暑寒岳への登りは緩やかだけど長い登りが続きます。

南暑寒岳21 振り向けば眼下に先程歩いてきた雨竜沼湿原が。

南暑寒岳22 南暑寒岳山頂へ到着。

南暑寒岳23 南暑寒岳山頂から望む暑寒別岳はとても雄大。

南暑寒岳24 南暑寒岳から群別岳方面を望んで。こちらも暑寒別岳に負けず劣らず雄大。

南暑寒岳25 暑寒別岳・群別岳の大パノラマ。

暑寒別岳最後の登りへ

南暑寒岳の山頂を後にすると急な下り坂で、せっかく登ったのにこんなに下らないといけないのかと損をした気分。やがて鞍部へ降り立ってここから先はササ原の中の平坦な歩きが少し続くも、やがて小さな雪田の淵にたどり着いた先には暑寒別岳の登り返しが待ち構えていました。

斜面を登り切って尾根道へ出たらハイマツ生い茂る高山帯らしい光景に変わり、行く手の暑寒別岳の表情も変化して日本アルプスのような険しい表情を見せるようになります。

尾根道を過ぎると急傾斜のザレ場の登りで、キツい勾配に滑りやすい足元だから慎重に歩いて登り切るとガクンと傾斜が緩やかになって雪田が広がる台地へ出ました。地図だとそろそ山頂の筈なんだけど一体山頂は何処なんだろう・・・辺りをキョロキョロ見渡すと台地が少し盛り上がった所に登山者が集まっているのが見えました。どうやらあそこが暑寒別岳山頂みたい。ここまでの道程は長くて大変だったけどやっと到着だ!

暑寒別岳26 近づくに暑寒別岳は山容を変化させていきます。

暑寒別岳27 自然が創りだした不思議な模様を足元に見て。

暑寒別岳28 暑寒別岳の登り途中から望んだ南暑寒岳は丸みを帯びた山容をしてますね。

暑寒別岳29 そそり立つ群別岳。

暑寒別岳30 尾根道を暑寒別岳山頂目指してどんどん進みます。

暑寒別岳31 暑寒別岳山頂直下まで到着。いよいよ最後の登りにとりかかります。

暑寒別岳32 尾根道に咲くマルバシモツケ。

暑寒別岳33 暑寒別岳最高点が目の前に見えてきました。あとうもう少し。

暑寒別岳34 暑寒別岳山頂へ到着。

花に包まれた暑寒別岳の稜線

暑寒別岳山頂には10人程の登山者が居て、思い思いの時間を過ごしていました。その登山者はみんな暑寒別岳北側にある箸別コース・暑寒コースから登って来た人達でした。

話をしてみると山頂間近に広大なお花畑があるって言ったので、そのお花畑のある所まで行ってみようと山頂の北側へ足を伸ばしてみます。山頂から北側はなだらかな尾根が続く快適な登山道。その両脇には赤、紫、白、黄色・・・と色鮮やかな花々が咲き乱れていて、なんでこんなに咲き乱れてるの?って不思議に思う位の見事な咲きっぷり。

咲き乱れるお花畑の一角に腰を降ろして花々に包まれながら、空を見ながら、心地よい風を全身に受けながら、そして膨大な増毛山地の山並みを眺めながら何も考えないでぼーっとしていると気持が良くてまさに至福の一時。このまま時が止まってくれればいいのに。

暑寒別岳の花35 暑寒別岳山頂から望む群別岳。

暑寒別岳の花36 お花畑と雪渓と南暑寒岳。

暑寒別岳の花37 お花畑の主役はこのエゾノハクサンイチゲ。湿った雪渓脇には必ずといっていいほど大群落を作っていました。

暑寒別岳の花38 チングルマ。雪渓脇でよく見かけてこちらも群落を作って咲き乱れています。

暑寒別岳の花39 エゾノハクサンイチゲとシナノキンバイのお花畑。

暑寒別岳の花40 尾根筋の乾いた風衝地もお花畑でこっちは赤や紫の花が主役。

暑寒別岳の花41 鮮やかな赤色が眩しいエゾツツジ。

暑寒別岳の花42 マシケゲンゲ。暑寒別岳の固有種。

午後の雨竜沼湿原

どのくらい山頂で時間を過ごしたか判らないけど、そろそろ下山を始めないと日が暮れそう。

暑寒別岳山頂から元来た道を戻り、ザレ場の斜面を一気に下ってササ原の鞍部まで戻って南暑寒岳の登り返しを息を切らしながら登って南暑寒岳まで戻ってきました。ここからさらに岩がゴロゴロする長い道を下って雨竜沼湿原の淵へ辿り着きました。

午後の高曇りの日差しの下では雨竜沼湿原の景色はすっかり色褪せ、登りの時に見た朝日に照らされたばかりの瑞々しい草原や花、池塘の湖面は輝きを止めてなんとなく昼寝をしてるように見えます。そうこうしているうちに雨竜沼湿原を歩き通して湿原入り口まで戻って来ました。

この先の登山道を降りたらもう雨竜沼湿原は視界から消えておさらば。もうこの景色を見ることが出来ないんだと思うとすごく残念でなかなか足を踏み出せませんでした。(終)

雨竜沼湿原43 南暑寒岳を下っていくと見えてきた雨竜沼湿原。

雨竜沼湿原44 雨竜沼湿原へ再び降り立ちます。

雨竜沼湿原45 午後のニッコウキスゲ。

雨竜沼湿原46 ニッコウキスゲ咲く湿原を往く登山者。

雨竜沼湿原47 池塘の風景。

雨竜沼湿原48 振り返れば暑寒別岳。先ほどあの頂きに立ってたとは思えないほど遠くにそびえていました。

雨竜沼湿原49 南暑寒岳と湿原。

雨竜沼湿原50 雨竜沼湿原との別れ際にもう一度暑寒別岳と南暑寒岳を眺めてから帰路へ。

暑寒別岳写真ギャラリー

※クリックすると拡大します。

暑寒別岳登山地図

登山に要した時間 / 10時間

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