黒姫山~春から初夏へ!移り変わる季節でのひととき

頸城山塊

長野県の北信地域にそびえ立つ黒姫山(2053m)は『信濃富士』とも呼ばれる美しい裾野を伸ばした山です。5月下旬の新緑が始まろうとしている時期に西登山道入口から登山してみました。

登山した日-2007.5.22

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春色に染まる黒姫山山麓

黒姫山でもっともポピュラーな西登山道コースの入り口へやって来ると、早朝にもかかわらず駐車場は車でいっぱい。こんな朝早くから登山者が居るのか思いながら車を見てみると、どれも地元長野ナンバーの軽トラばっかり。ちょっと不思議に思いながら登山の準備をしているとカブに乗ったおじいさんが到着。地元信濃町に住む方で、これから山菜取りで山へ入ると言います。

話のついでに熊の出没の様子も聞いてみると、西登山道コースで熊が出没なんて聞いた事が無いと云います・・・けれども黒姫山には多くの熊が生息する自然豊かな山だから油断は禁物。

おじいさんは、お年を召してそうなのに颯爽と山奥深くへ入っていきました。僕もそれに遅れまいと出発です。

登り始めは緩やかな登りで、新緑のカラマツの森を少し歩くと種池と呼ばれる小さな池の入り口があってさらに進むと森を抜けて古池の畔に辿り着きました。

古池は周囲1kmはありそうな比較的大きな湖で、湖面の先に目指す黒姫山が見えました。山裾は新緑直前の春紅葉で緑や赤に染まっていてとてもキレイ。そして古池の傍にはちょっとした湿原があってミズバショウやリュウキンカの花が満開で尾瀬のような景色が広がっていました。

今回は西登山道口から黒姫山を目指して歩きます。
登りはじめはカラマツとササ藪の中で歩いていて気持がいい!
カラマツ林を抜けると古池の畔に立って、目指す黒姫山を望めました。
古池周辺には湿原が点在しています。遠くに見える白い頂は高妻山。
湿原を彩るリュウキンカの金色の花が鮮やか。
ミズバショウの花。湿原といえばミズバショウですよね。

藪の中で怪しくうごめくもの

古池の畔を半分ほど歩くと、登山道は藪の奥へ続くようになり本格的な登りとなって、進むに連れて森の密度が濃くなり併せて勾配もキツくなってきます。

古池から登り始めて30分が経過した頃、前方のササ薮がバリバリ音を立てて大きく揺れているのが見えて思わずハッと立ち止まります。その揺れてる場所は登山道から外れた急斜面の谷筋で人が入り込める所じゃありません。これは嫌な予感がするなぁ。

『もしかしたら・・・熊かも?』心臓の鼓動が早くなって冷や汗が出て、同時にさっきのおじいさんの言葉が頭の中に再生されます。『西登山道で熊が出るなんて聞いたことが無い』おじいさんのウソツキー。

でも今はおじいさんを責める時じゃ無く、この状況をどう乗り越えるかを考えないといけません。持っていたストックを構えて音を立てないようにジリジリ後退りするか、もし向かって来たらダンゴムシみたいに丸まって頭や首を守るようにうずくまるんだっけ・・・

とか色々頭の中で熊の対処方法を考えていると人の声がかすかにしました。なんだぁ~人間じゃないか。どうやら2~3人ほどの人がヤブの中でタケノコを採っているようです。

という事でさっきのおじいさんウソツキ呼ばわりしてゴメンなさい。

結局なんてこと無かったんだけど、無駄に緊張したから疲れてしまったし出鼻をくじかれてテンションがちょい下がり気味。ここは気分を入れ替えないと!

新緑のブナの森を行く。
ブナの大木を見上げて。
コース中盤の新道分岐点へたどり着きました。ここから先は黒姫山をダイレクトに登るから勾配がキツくなっていきます。
新緑のツルアジサイがブナの幹に絡みついて。

ついに拝めた山頂からの眺望

新道分岐までやって来て、ここを過ぎるとブナの大木が見事な森歩き。そんな森をひたすら登り続けると一気に傾斜が増して、黒姫山外輪山の直登に差し掛かりました。

息が切れそうな苦しい登りに耐えながら高度を上げていくと、いつの間にかブナの木は一本も無くなり代わりにダケカンバの木が覆うようになりました。

汗びっしょりになりながら黒姫山外輪山へ立てば、傾斜も緩んで山頂はもう間近。針葉樹の森とササ原が広がる見晴らしの良い尾根道を行き、最後に少しだけ急坂を登ったら黒姫山山頂へ到着。

さて、今回黒姫山を登った理由は『山頂からの景色をどうしても見たかった』からで、これまで2回黒姫山にチャレンジしていずれも天気に見放された苦い思い出ばかり。でも今回は違います!3度目の正直で晴れの神様がついに僕に微笑んでくれて、山頂からの展望を楽しむことが出来ました。緑の黒姫高原に青い湖面の野尻湖・・・多少霞むも爽快な景色が広がる好天なのに山頂には誰も居ません。なので誰にも邪魔されずに過去の黒姫山登山で景色を拝めなかった分まで目に焼き付けました。(終)

ダケカンバの森が広がる黒姫山上部の急登地帯。
黒姫山の外輪山へたどり着けば勾配も緩んで比較的歩きやすくなります。
黒姫山の山頂へ到着。
山頂から見下ろす黒姫高原の広がり。
下山時に古池から見上げた黒姫山はとても雄大でした。

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黒姫山登山地図

※この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の2万5千分の1地形図を使用しました。(承認番号 平22業使、第609号)

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データ

登山に要した時間 / 7時間

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