火打山~紅葉スタイル

頸城山塊

秋たけなわの10月に新潟県妙高市の笹ヶ峰高原牧場から火打山へ登山。こんなに素晴らしい紅葉と出会えるなんて!

登山した日-2006.10.14~15

火打山は黄金の世界

10月14日。長野に住む友人を誘って火打山登山口のある笹ヶ峰高原を目指します。

妙高市から県道39号線へ入ると道路は妙高山の山懐を進みながら高度を上げていき、やっと登山口へ着いたと思ったら駐車場は車でいっぱい!すでに沢山の登山者が火打山へ入山しているみたい。なんとか駐車スペースを見つけて僕たちが登山を始めた時は午前9時を過ぎていました。

登り始めは整備された木道が続く緩やかな登り道で、辺りに広がるシラカバの森がいい感じに紅葉していて心地良いな!でも進むに連れて木道は途切れ、傾斜が上がって登山道らしい雰囲気になってきました。

最初広がっていたシラカバの森はブナに取って代わり、シラカバ同様見事な紅葉をしていて日差しが葉に当たると黄金色に輝いて森全体が黄金色。こんなスゴイ黄金の世界・・・見たことがありません!

秋、紅葉の火打山1 黄金色に染まる火打山のブナ林。

秋、紅葉の火打山2 こんなに凄いブナの紅葉を見たのははじめて。

変化する森~十二曲り

黄金のブナの森に夢中になって歩いていると吊橋が架かる沢のたもとに出て、ここを渡ると突然胸を突くつづら折りの急登が連続するようになりました。

『十二曲り』と呼ばれるここは本コース最大の難所で、爽やかな秋の空気に包まれていても身体はみるみる火照って汗がドバドバ吹き出るし、息苦しくツラい登道・・・ここをなんとか登り切ると小さな尾根へ出ました。

十二曲りから先には、さっきまで広がっていた黄金のブナの森は無く緑濃いオオシラビソの木々ばかりで、森の中に太陽の光が届かず陰鬱で鬱蒼としている分、景色に華やかさがありません。だから歩いていてつまらないかと思うと意外とそうでも無く、オオシラビソから発する松ヤニの香りが結構心地良いんです。

秋、紅葉の火打山5 クリスマスツリーのような樹形をしたのがオオシラビソ。標高1800m付近から現れます。

富士見平分岐点へ

十二曲りから先は幾分傾斜が緩くなるも一服する暇も無い登りが続くので依然としてしんどい登り。疲れて頭がボーッとするものならオオシラビソから張り出た根っこに足を取られてつまずいたりします。

ここを小一時間程登ると木々がまばらになってササが広がる登山道の分岐点・富士見平へ到着。ここは黒沢池ヒュッテと高野池ヒュッテへの分かれ道になっていて、ここから高野池ヒュッテへのコースを選んで少し進むと視界が開けて、突然目の前に火打山が初めて姿を現しました!

秋、紅葉の火打山6 富士見平へ来ると展望が開けて、行く手に妙高山の外輪山を望めました。

秋、紅葉の火打山7 真っ赤に燃えるナナカマド。

秋、紅葉の火打山8 富士見平から高谷池ヒュッテへ向かって間もなく、森が開けて火打山が姿を現します。

秋、紅葉の火打山9 火打山の山肌が錦色に染まって。

秋、紅葉の火打山10 火打山の隣には焼山(2400m)が丸っこい姿でそびえます。

秋、紅葉の火打山11 火打山・焼山を一望。

高層湿原・天狗の庭

赤やオレンジ・黄色に染まった錦色の山肌の中に、目的地の高野池ヒュッテの赤い三角の屋根が見えてきました。

ここからヒュッテまで直線距離的には僅かなだけど、この先の登山道がちょっと大変。トラバース気味に続くこの道は一見水平で歩きやすそうに見えるけど、微妙にアップダウンが連続するし、ササの根っこが繁茂して滑りやすいし、ぬかるみも多い歩きにくい道でした。

これを踏破して高野池ヒュッテにたどり着いてテント設営を済ませ終わったのは午後3時前で、日暮れにはまだ時間があったから天狗の庭と呼ばれる高層湿原までちょっと散歩してみます。

高野池の湿原に沿って続く木道を歩いていくと、大きな丸い石が積み重なる急登になり、その先は荒涼とした台地となっていて高山植物のお花畑が広がっているものの、冬間近のこの時期に花は無く、枯れ果てた草地が広がっているだけ。

さらに進むと、広い湿原が見えて来て天狗の庭へ到着です。

ここは火打山で最も景色が綺麗な場所の一つ。湿原と火打山が合わさった光景は天空の楽園そのものです。時間が許すなら何時までも眺めていたい・・・けれど何処からともなく湧き出してきた雲は火打山を包み、さらに天狗の庭を包んでしまうと何も見えなくなって残念無念。だけど明日もまたここを歩くんだから、その時存分に見ればいいんだ。明日の好天を願ってテント場へ戻りました。

秋、紅葉の火打山12 高谷池ヒュッテのテントサイトはそれほど広く無いのでシーズン中は混雑します。

秋、紅葉の火打山13 秋色の天狗の庭と火打山。

秋、紅葉の火打山14 高谷池ヒュッテと高谷池湿原。

秋、紅葉の火打山15 不思議な模様を見せる高谷池湿原すっかり色褪せていました。

火打山の頂で見た絶景

翌日午前4時。寒い!!目は覚めたけどあまりに寒いから寝袋から出られず、勇気を振り絞ってやっと寝袋から出て外へ出てみると、テントの表面は霜でバリバリに凍りついていました。空は一面星空で白み始めた空間の向こうに火打山の黒いシルエットが見えます。今日も天気が良さそうだ。

火打山山頂へ向かい始めた頃に朝日が出ると、火打山全山が一気に紅く輝き始めました。

天狗の庭を通り過ぎるとササと潅木の緩やかな斜面の登りで、ここを10分程登ると見晴らしの良い尾根へ出て尾根上を登っていきます。高度をどんどん上げていくに連れて、見晴らしは高度感を増して天狗の庭や高谷池ヒュッテはすっかり遥か眼下。そして今まで山陰で見えなかった妙高山や黒姫山といった頸城山塊の山並みや、新雪を抱いた北アルプス白馬連峰が顔を出してきます。

山頂が近づくに連れて登りはキツくなり、ダケカンバと潅木が広がるガレ場を乗り越え、ハイマツと草原広がる最後の急斜面を登り切ると広い空間に出ました。火打山山頂へ到着です。

山頂からの展望は文句無し!間近には焼山がそびえ立ち、遠くには雪を纏った北アルプスの後立山連峰。火打山の周りに展開する錦色に染まった頸城山塊の山々。北側には日本海と雲海が遥か彼方まで広がっています。

最高の紅葉に最高の展望、そして最高の天気!極上の秋山登山を体感するのに必要な要素が全て詰まった今回の火打山登山の思い出は、僕の記憶の中で一番鮮明に残り続けそうです。

秋、紅葉の火打山16 天狗の庭を越えて尾根で出ると、雪を纏った白馬連峰を一望出来ました。

秋、紅葉の火打山17 朝日に輝く紅葉の森。

秋、紅葉の火打山18 火打山山頂は広々していて展望雄大。

秋、紅葉の火打山19 火打山山頂から間近に望んだ焼山は新潟県唯一の活火山。

秋、紅葉の火打山20 火打山から望む白馬連峰の連なりは相変わらずキレイ。

秋、紅葉の火打山21 高層湿原天狗ノ庭と火打山の組み合わせはまるで絵画のような景色。

秋、紅葉の火打山22 火打山を離れてブナ林まで降りると、ブナの木々は相変わらず黄金色に輝いていました。

火打山写真ギャラリー

※クリックすると拡大します。

火打山登山地図

登山に要した時間 / 14時間

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