鳥海山・雲上の楽園千畳ヶ原

鳥海朝日/和賀山塊

登山した日-2005.8.16

夏のお盆休みに、友人のS君と東北ツーリングしていた僕は旅の締めくくりに鳥海山を登山する事にしました。

数ある登山道の中から選んだのは鳥海山南側の『一ノ滝口コース』で、美しい滝と深い森。そして『千畳ヶ原』と呼ばれる広大な草原を歩けるのがこのコース一番の魅力です。

今回歩いたコースと時間

【コースタイム】4:30一の滝登山口8:10千畳ヶ原(丁字分岐)12:20鳥海山大物忌神社13:30湯ノ台登山道降り口14:10河原宿小屋分岐18:30一の滝登山口 (計14時間)









1.豊かな水と森の一ノ滝口コース

登山前日に鳥海山入りしました。8月も後半に差し掛かろうとしているのに山肌にはまだ残雪が残っていました。

鳥海山千畳ヶ原1

登山当日。空が白み始めたばかりの午前4時。

一の滝登山口は夏山シーズン最盛期だというのに誰も居ませんでした。コースが長くて高低差のキツイコースだから登山者やハイカーから敬遠されているのかもしれませんね。

登り序盤は、幾つもの滝と出くわします。

鳥海山千畳ヶ原2

沢とブナの森とが交互に広がる登山道をしばらく歩いていきます。途中にある『森ノ清水』は平坦な所だったからココでちょっと一服。

鳥海山千畳ヶ原3

登り始めて3時間ほど経った頃、景色に変化が現れます。巨大な滝の轟音がどこからともなく聞こえてくると、森が開けて足元に断崖絶壁と滝が目に飛び込んできました。このコースで一番大きな『不動滝』です。

と、同時に鳥海山の主稜線を初めて望むことが出来ました。

鳥海山千畳ヶ原4

2.雲上の楽園千畳ヶ原

不動滝上流で渡渉した先には、強烈な急登が待ち構えていました。

登山道の辺りを覆うミヤマナラの枝葉には朝露がイッパイ!で、触れる度に全身びしょ濡れになって大変。

急坂を登り切ると、大草原の淵へ出ました。『千畳ヶ原』と呼ばれる広大な草原地帯へたどり着いたのです。

鳥海山千畳ヶ原5

一面の草原!こんな景色、今まで見たことがありません。

この千畳ヶ原が時々ガスに包まれると幻想的な景色へと変貌します。『雲上の楽園』という言葉がぴったり当てはまる。そんな場所でした。

鳥海山千畳ヶ原6

千畳ヶ原はあまりに大きくて、その広がりは遥か先の鳥海山の主稜線上まで続いています。草原の中にはお花畑や、池塘が点在していました。

鳥海山千畳ヶ原7

3.鳥海山の主稜線へ

一時間程千畳ヶ原を堪能した後は、草付きの急な斜面を登り切って御田ヶ原の鞍部に出ました。ここは鳥海山登山のメインコース(象潟口コース)の合流点になっていて、沢山の登山者が歩いていました。

鳥海山千畳ヶ原8

あちこちにお花畑がありました。

鳥海山千畳ヶ原9

ここはもう鳥海山の主稜線。爽快な景色が広がっています。黄色い花はニッコウキスゲで斜面一面に咲いていました。

鳥海山千畳ヶ原10

歩いて来た千畳ヶ原はすっかり眼下に・・・。

鳥海山千畳ヶ原11

4.鳥海山の核心!千蛇谷

やがて千蛇谷から山頂へ向かうコースと、外輪山沿いに歩いて山頂へ至るコースとの分岐点へ到着しました。

千蛇谷のコースを選んで、谷へ降りるジグザグの急な道を下りていき、雪渓の末端へ降り立つと鳥海山山頂最後の登りになりました。

鳥海山千畳ヶ原12

勾配がキツくて、手強い登り。

鳥海山千畳ヶ原13

ガスも立ち込め、周りの景色もよくわかりません。もうじき山頂なのに晴れて欲しいな。。。

鳥海山千畳ヶ原14

そのガスが少し薄くなってきました。頭上に鳥海山山頂のシルエットがかすかに見えます。

鳥海山千畳ヶ原15

鳥海山山頂を覆っている外輪山の絶壁も見えてきました。

鳥海山千畳ヶ原16

5.鳥海山大物忌神社に到着

最後の気力を振り絞って鳥海山山頂直下に建つ『鳥海山大物忌神社』へ到着。その頃には空も晴れて展望が利くようになります。

ちなみに、建物の後ろにあるこんもりした山が鳥海山の山頂(新山:2236m)です。

鳥海山千畳ヶ原17

大物忌神社に到着した時、時間はお昼12時前でした。

登り始めてから約8時間ノンストップでここまでやってきた代償は、もう1mたりとも登れないという疲労で返ってきました。手が届く所にある鳥海山山頂は諦めてここで下山をする事に決めます。

鳥海山千畳ヶ原18

今回は立てなかった鳥海山山頂。また次回チャレンジしましょう。

鳥海山千畳ヶ原19

登って来た千蛇谷を見下ろします。ここの登り、本当にキツかった・・・。

鳥海山千畳ヶ原20

6.帰路へ

帰路は外輪山コースを歩きます。千蛇谷から眺めた外輪山は刃のような険しい稜線だったけど、いざ足を踏み入れてみるとお花畑が続くとても美しい場所でした。

これはチョウカイアザミ。この山でしか見られない花です。

鳥海山千畳ヶ原21

外輪山から望んだ鳥海山。

鳥海山千畳ヶ原22

痩せ尾根の外輪山。右側が千蛇谷。

鳥海山千畳ヶ原23

外輪山の途中にある分岐点で、湯ノ台登山道へ入りました。ここから鳥海山の南斜面を下っていきます。

鳥海山千畳ヶ原24

湯ノ台登山道へ入ると、鳥海山山頂は見えなくなります。だからしっかり目に焼き付けました。

鳥海山千畳ヶ原25

湯ノ台登山道も花が豊富で、そこかしこにお花畑がありました。

鳥海山千畳ヶ原26

遠く離れていく外輪山。

鳥海山千畳ヶ原27

お花畑と残雪と・・・ここは雲上の別天地。

鳥海山千畳ヶ原28

時折雲に包まれながらひたすら下ります。

鳥海山千畳ヶ原29

河原宿小屋手前の分岐で千畳ヶ原へ向かいます。

月山森の緩やかな草原の斜面を登り切ると、視界が開けた先に千畳ヶ原の広がりが見えました。

鳥海山千畳ヶ原30

午後の日差しを受けてどことなく色褪せて見える千畳ヶ原は、午前中見た緑みずみずしいのとは大分雰囲気が違っていました。

鳥海山千畳ヶ原31

その光景を見て『千畳ヶ原が懐かしいなぁ』 と、ふと思ってしまう程、今日の午前中見たばかりの千畳ヶ原の記憶は遥か昔の感じがしたのです。

そう思った理由は判らないけど、ここまでの登山の疲労が限界で頭の中がぶっ飛んで、時間の感覚がおかしくなったのかもしれません。(終)

鳥海山千畳ヶ原32

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