両神山~初冬の岩稜の上で見た大展望

両神山~初冬の岩稜の上で見た大展望
2012年12月13日

秋も終わり冬の装いへと移り変わったばかりの両神山へ、最もポピュラーな日向大谷(ひなたおおや)登山口から清滝小屋を経て登山しました。

登山した日-2012.11.25

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日向大谷から目指せ両神山

早朝5時。真っ暗な秩父市街を両神山の登山口・日向大谷へ車で向かうと、登山口に近づくに連れて道路は車一台がやっと通れるような狭い道幅になって初めてここへ来る人はちょっと不安に思うはず。やがて道路終点が見えて来ると日向大谷へ到着です。

ここには登山者用の駐車場が三箇所程あるものの何処も車で一杯!両神山の人気ぶりを伺えました。とは言っても既に紅葉シーズンは終了して静かな登山が出きると目論んでいたからこの人の多さはちょっと想定外。

今回は友人3人と僕の4人パーティーで、ここ日向大谷から清滝小屋・両神神社を経て両神山という片道5時間の一般的なコースで挑みます。それでは出発!

日向大谷登山道からから両神山荘の駐車場を見下ろして。

薄暗い谷筋を行く

登山道入り口は道路終点に建つ両神山荘の傍らにあって、斜面に広がる小さな畑を横切ると雑木林の森の中。そこかしこに真っ赤に色づいたモミジの木があって序盤から紅葉の木々と巡り会える楽しい登山。もうじき12月なのにまだ紅葉が残ってるなんて意外。

でも遠くに見える森は葉を全て落としてすっかり冬の装いになっていて、葉が無いスカスカの森と茶色い地面の山肌を露出させてい殺風景。つまり紅葉を拝めるのはここで終わりという事です。

登山道は緩やかな登道が続いてさほど苦もなく歩けて、『会所』と呼ばれる分岐点で小さな沢を渡ると谷筋に沿って続くようになります。時折断崖沿いに差し掛かると、足元に深い渓谷を覗き見る事が出きるものの、早朝日の届かない渓谷は暗く陰鬱でおどろおどろしく感じます。

歩き始めてすぐ出会った真っ赤に色づいたモミジ。紅葉シーズン最後の彩りを見せてくれました。 錦色の雑木林。 会所を過ぎると色鮮やかだった紅葉はもう無く、殺風景な初冬の景色が広がるだけ。

清滝小屋へ

要所に建つ石像をいくつも過ぎた先に現れた沢を渡り切ると、対岸の斜面へ取り付くと同時に息の切れる急な登りになりました。相変わらず日の差し込まない谷底は陰鬱で寒いけれど、急な登りの連続だから身体が火照って汗が体中から吹き出る程の運動量を要します。

苦しさでふと天を仰ぐと青く澄んだ冬空が広がり、僕らを囲むように広がる岩山の上部だけが朝の日差しで明るく照らされています。

『弘法乃井戸』を通過するとようやく日差しが照って来て気分は晴れやか!少しだけ元気が出てこのパワーで急斜面を登り切ると、コース中盤にある清滝小屋へ到着。

ログハウスを思わせる立派な佇まいの清滝小屋は今は無人小屋だけど、数年前までは管理人が常駐していた山小屋。無人でもキレイな水洗トイレもあり、水場もあり、東屋もあるので休憩にはもってこい。僕らが到着した時も沢山の登山者が休んでいました。

岩の傍らにお地蔵さんが建つここは『弘法乃井戸』。ここまで来れば清滝小屋まで後少し。 清滝小屋付近の森はすっかり冬景色。 コース中盤、清滝小屋へ到着です。

急斜面・岩場・鎖場の連続

清滝小屋を過ぎると斜面に沿ってジグザグに続くキツイ登り道で、ここを登り切ると尾根筋へ出ました。やっと急斜面を登り切った・・・とほっとするのも束の間、今度は鎖場や岩場が次々と現れて行く手を阻みます。

先行する登山者が鎖場に苦戦していてちょっとした渋滞が起きていて、やがて僕らの後にも登山者の行列が出来る程人で溢れかえる尾根道。

待っている間辺りを見渡すと、木々の隙間から両神山の山頂が見えました。その姿は岩が連なる山稜の一部にしか見えず、本当にあれが両神山山頂なのかと一瞬勘ぐってしまうほど目立たない岩尾根でしか見えません。

そうこうしているうちに、先頭の登山者が岩場を登り終えたので僕たちも岩場に取り付きます。

いくつもの岩場鎖場を越えると勾配が緩んで鳥居と社が見えてきました。ニホンオオカミの狛犬に守られた鳥居をくぐって『両神神社』へ到着。両神神社を過ぎると針葉樹やヤシオツツジに包まれた比較的なだらかな尾根道で、木々の間から見える両神山はもう目の前。そして山頂に立つ人の声がかすかに聞こえてくると、最後の急な登りに差し掛かり、ここを越えて梵天尾根の分岐点へ到達して、最後のヤセ尾根を登り切ると視界が開けて眼下に秩父盆地のパノラマが広がりました。両神山山頂へ到着です。

鎖場付近から望んだ両神山。頂上部は岩々していて険しい雰囲気。 尾根へ出ると鎖場の連続で、特に難しい場所は無いけど体力を使うのでちょっとしんどい。 次々と出現する鎖場を越えていきます 岩場鎖場を越えると勾配は緩くなって歩きやすくなりました。 鳥居が見えてきました。両神神社です。 両神神社の狛犬はニホンオオカミ。 両神神社を越えると、両神山山頂はよりグッと大きく近づいてきます。 両神山最後の岩場。ここを登れば山頂だ! 眼下が開けて秩父盆地を見渡せます 両神山山頂へ到着。

両神山山頂は大絶景・大展望!

両神山山頂は狭い岩場でそこへ大勢の登山者が殺到しているから大混雑。とてもゆっくり出来る雰囲気じゃないから、少し下った所にあった岩のテラスに腰を降ろして、ゆっくりと山頂の展望を堪能してみます。

澄み渡った冬空の下、山頂西側に目を向けるといくつもの山襞の遥か先に八ヶ岳連峰が新雪を纏ってそびえ立ち、さらに北アルプスが白い屏風となって連なって見えたのに感激。まさか両神山からアルプスが見えるなんて。 北側へ目を向けると浅間山や谷川連峰が北アルプスと同じく新雪に輝いていて、そのまま視線を東側へずらすと秩父盆地や関東平野や遠く筑波山が霞んだ大気の上に頭を出していました。

南側には重厚感溢れる奥秩父の甲武信ヶ岳や金峰山・富士山や南アルプスまでもが拝めるこの絶景!!

何処を見渡しても山、山、山。しかも日本を代表する名山ばかり!両神山がこんなにも展望素晴らしい山だとは思いませんでした。

両神山山頂からの展望!大パノラマが広がります 両神山北西側には赤岩岳の険しい岩稜が連なっていました 白い峰を連ねた八ヶ岳連峰。 北アルプスの槍穂高連峰も見える! 北側には浅間山がどっしりそびえ立っていました。

両神山登山地図

※この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の2万5千分の1地形図を使用しました。(承認番号 平22業使、第609号)

データ

日向大谷登山開始7:00→清滝小屋9:00→両神山10:40→日向大谷下山14:00 合計7時間

登山口付近に駐車場あり。両神山荘近くの駐車場は有料500円。

登山口(日向大谷)、清滝小屋にトイレあり。