石鎚山系・二ノ森~色褪せたササ原と白骨林の世界

四国の山

愛媛県第二の高さを誇る二ノ森(1929m)へ、保井野登山口から堂ケ森を経て日帰り縦走します。

登山した日-2007.1.05

暖冬小雪

地元愛媛で新年を迎えた2007年。新年を迎えた事だし今回は愛媛県で二番目に高い二ノ森へ行ってみよう!という事で1月5日登山当日。

まだ暗い朝5時に自宅を出て一路登山口のある西条市の保井野へ車を走らせます。真っ暗だった空は登山口へ辿り着いた頃にはすっかり明るくなって、これから目指す石鎚山系の山々を望む事が出来たけど、稜線には雪らしきものは全く見えないから用意していたピッケルやアイゼンは今回出番が無いかもしれません。

昨年末から続いている異常な暖冬は、全国的に小雪という状況をもたらし石鎚山系もその影響を受けているみたいです。南国四国であってもこの時期なら雪で真っ白になっているはずなのに。

二ノ森、堂ヶ森1 瀬戸内海の燧灘の向こうにそびえ立つ石鎚連峰。一番左端が石鎚山で、右から2番めに盛り上がったピークが二ノ森。

荒涼とした主稜線

保井野の登山口から登り始めると、最初は放牧地跡の脇を通りやがてスギの人工林の中へ入ったらひたすらジグザグ道。そして明るい落葉樹の森へと景色が変わって間もなく『カラ池』へ到着しました。疲れていないけどとりあえずここで一服。というか、この先から主稜線までダイレクトな登りだからしっかりと身体を休ませます。

カラ池を過ぎると一気に急になって垂直に近いような登りが連続します。シャクナゲとリョウブに包まれた藪のトンネルをくぐりながら進んで行くと、やがてブナの森に変わりこのコース最大の急斜面に差し掛かりました。息を切らしながら登り切ったら視界が開けてササ原広がる主稜線に出ました。

色褪せたササ原、吹きすさぶ冷たい北風、そして誰も居ない空間・・・。夏なら爽快で美しいこのササ原もこの時期はただの荒涼とした場所で、鉛色の空とあわさって何とも言えない寂しさが漂っています。行く手を見ると間近に見えるはずの堂ヶ森(1689m)の頂はガスで姿が見えません。

ああ・・・思ったより天気が悪いなぁ。予報だと今日晴れなんだけどなぁ。天気に恵まれないから足取りも重くなった感じです。

堂ヶ森山頂に立ってもガスで何も見えないからそのまま先へ進んで斜面を下り、鞍部へ来ると鞍瀬の頭の登り返しに差し掛かったあたりでガスが切れ始めて展望が少し利くようになりました。

二ノ森、堂ヶ森2 保井野登山口から。まずは前衛の堂ヶ森を目指します。

二ノ森、堂ヶ森3 保井野登山道上部はブナの原生林が広がる豊かな森。

二ノ森、堂ヶ森4 石鎚山~二ノ森~堂ヶ森と連なる主稜線へ出ると一面のササ原。

二ノ森、堂ヶ森5 堂ヶ森の山頂はガスで見晴らしは利かず。

二ノ森、堂ヶ森6 鞍瀬の頭の登り途中で振り返ると堂ヶ森がかすかに見えてきました。

白骨林の幻想世界

僕のまわりに纏わり付いていたガスが消え去るとササ原を見通せるようになって、その中に人の姿が見えたから目を凝らしてみるとそれは枯れたウラジロモミの白骨林でした。

ポツポツと佇立している白骨林はどれも奇怪な樹形をしていて、時折ガスに包まれると白い空間の中からぼんやり影が浮かび上がって幻想的な景色を見せてくれます。でも時に人が立っているようにも見えるので、この荒涼とした世界と相まって不気味な感じを漂わせてちょっと怖い。因みに五代の別れから鞍瀬の頭の山頂をトラバースするあたりが一番白骨林が見事でした。ここを過ぎると針葉樹の森の中へ突入して、二ノ森最後の登りになります。

カチコチの雪面に覆われた登山道を登り切ると小さな空間出てここが二ノ森の山頂でした。

二ノ森、堂ヶ森7 ササ原に点在するウラジロモミの白骨林。

二ノ森、堂ヶ森8 白骨林はどれも奇怪な姿形。

二ノ森、堂ヶ森9 白骨林が霧に包まれると一層幻想的な姿に。

二ノ森、堂ヶ森11 鞍瀬の頭を越えると二ノ森の頂きが間近に!あともう少しです。

ガス湧く二ノ森の頂

遮るものの無い山頂からは石鎚山をはじめとする四国の山々や、宝石をちりばめたように島々が浮かぶ瀬戸内海に、黒潮踊る土佐湾などなど大迫力の景色が展開している・・・・・はずがやっぱりガスで展望無し。

上空は多少雲に切れ間があるから、ガスが晴れるのを期待して山頂でじっと待ち続けます。北側斜面に生えるシコクシラベやウラジロモミの針葉樹の森に冷たい北風がダイレクトに当たりビュービュー寒々しい音を奏でるし、暖冬とはいえここは2000m近い頂だから気温は氷点下で体感的にも精神的にも寒くてツラい!

寒いからもう戻ろうかと迷っていた時、雲が切れて雲間に石鎚山がうっすら見えました。ほんの一瞬だけど絶壁に建つ石鎚山の頂上宿舎や、二ノ森~石鎚山を結ぶ険しい山の連なりを初めて望めたのです。

とても四国の山とは思えない深く険しい迫力ある稜線をずっと眺めていたい僕の気持ちに天の神は応えてくれず、その後はいくら待ってもガスは晴れなかったので、山頂を後にして来た道を戻る事にしました。(終)

二ノ森、堂ヶ森12 二ノ森山頂が見てきました。

二ノ森、堂ヶ森13 山頂標識と三角点。

二ノ森、堂ヶ森14 二ノ森北面はシコクシラベとウラジロモミの原生林が広がっています。

二ノ森、堂ヶ森15 ガスが切れて来ると石鎚山方面の展望が見えてきました。向こうに見えるのは西ノ冠岳(1894m)。

二ノ森、堂ヶ森16 右端が石鎚山ですがこれ以上ガスは晴れませんでした。

二ノ森写真ギャラリー

※クリックすると拡大します。

二ノ森登山地図

登山に要した時間 / 9時間

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