奥多摩・初夏の雲取山~頂は果てしなく遠かった【前編】

奥多摩・丹沢

雲取山は学生時代に一度登ったきりで、12月の寒い時期にい奥多摩町日原から大ダワ林道を歩いて小雲取山経由で富田新道を下った思い出は記憶の中にぼんやり残るくらい昔のこと。その記憶を呼び戻しに雲取山登山を思い立ち新緑の5月に埼玉県秩父市の三峰神社から登山します!

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登山した日-2015.5.14

埼玉県秩父市の三峰登山口から、目指せ雲取山!

朝5時の埼玉県秩父市の三峰登山口。とても広い駐車場には車が3~4台程停まってるだけで人の気配は全くありません。

雲一つ無い青空の下、ここから見る景色は見渡す限り全部山・山・山・・・。その中に和名倉山(2036m)が一際高く大きな山容で朝日を受けてそびえています。

今回挑戦する雲取山登山、プランは 三峰登山口→霧藻ヶ峰→白岩山→大ダワ→雲取山 をピストンする往復20kmのややハードなコース!

駐車場から階段を上がってビジターセンターを横切り、導標通りに歩道を進んでいくと、石畳の歩道になって少し進んだ先に鳥居が見えてきました。鳥居をくぐると薄暗い杉林の中の緩やかな登りです。

誰もいない静かな森の中、時折聞こえるのは人間の口笛そっくりに鳴くアオバトとカッコウの鳴き声。

あとはよく判らない謎の鳥達のさえずりを聞きながらまったり登ってると、突然

『オゲェ!』『ゴホンゴホン!』

とえづく声が聞こえてびっくりして立ち止まります。しばらくしてまた同じ声が聞こえたので、足を止めて注意深く音の方角を眺めると、遠くに一人の登山者が先行してるのが見えました。やがて距離は縮まり、登山者はザックを降ろして休むと追いついてしまいました。

真っ黒に日焼けした中高年の男性、すれ違いざまに挨拶すると『早いね~』と返されます。色々話をすると今日は雲取山荘で一泊するそうです。

男性のザックには高価そうな三脚がくくりつけられています。僕の視線に気がついたのか、男性は『登山道中で動画や写真を撮るんだ』とにこやかな表情。

今日は文句ない最高の天気!だからきっと素晴らしい風景映像が撮れるに違いありません。

男性と別れた後は再び鳥たちのさえずりだけが響いていました。

雲取山5月1 三峰登山口の駐車場はとても広いです。ちなみに有料(二輪車¥200、車は¥500)。

雲取山5月2 ビジサーセンターの建物を過ぎて石畳の歩道へ。

雲取山5月3 鳥居をくぐり、早朝の薄暗いスギの森を歩いていきます。

雲取山5月4 新緑の広葉樹の森。まだ日が照って無いから暗くて景色がぱっとしません。

緩やかな尾根道の先に霧藻ヶ峰の頂

真っ暗なスギ林を黙々と歩いていて、時々新緑の明るい森に出ると目にしみるほど光が眩しく感じます。日の出から間もないまだ赤みがかった太陽光線は、新緑の葉を透過して黄緑色の光線となって僕に降り注ぎ、それをおもいっきり浴びまくると、

『き、気持ちいい!』

登り序盤は緩やかで歩きやすい道が続くから、こうしたコトに楽しみを感じるほど心に余裕があります。

尾根道を挟んで左手に広葉樹、右手に針葉樹の中の登りを小一時間続いた後は、やや傾斜のあるジグザグの登りに差し掛かります。

分岐点の『地蔵峠』を越えて一気に駆け上がると、見晴らしの利く展望地へ到達。さらに進むと小さな小屋(トイレ)が見えて、人の顔の彫像が埋め込まれた大きな岩に辿り着きました。

それは秩父宮殿下御夫妻のレリーフです。なんでこんな山奥にこのレリーフがあるのかと思ったら、昭和8年に秩父宮殿下がここを登り、『霧藻ヶ峰(命名前は燕岩)』と名づけた記念だからのようですね。

レリーフの目と鼻の先に霧藻ヶ峰山頂(1523m)があります。山頂に立って見下ろすと歩いて来た尾根が眼下に見え、遠くには両神山が特徴ある台形の姿で遠くにそびえていました。

山頂傍には休憩小屋が立っていたけれど、戸は閉まっていて中には入れませんでした。

外のベンチでちょっと一休み。水と菓子パンを頬張りながら火照った身体を冷まして少し一息ついてから歩き始めます。

雲取山5月4 途中で見かけた炭窯跡。

雲取山5月6 岩に嵌めこまれた秩父宮御夫妻のレリーフ。

雲取山5月7 一時間半近く登って霧藻ヶ峰山頂直下までたどり着きました。左上に見える小屋はトイレ。

雲取山5月8 最初のピーク、霧藻ヶ峰山頂に立ちました。山頂脇には休憩小屋が建ってましたがドアは固く閉じられて中には入れず。

雲取山5月9 山頂からの展望。真ん中に見える尾根をなぞるように歩いてました。真ん中奥には両神山(1723m)がそびえてます。なかなかの展望だね!。

前白岩の肩はキツイ登り

霧藻ヶ峰の周りに茂るアセビとツツジの灌木を抜けると、ブナの美しい新緑に包まれた緩やかな下り道。美しい景色に見とれていると、下り切って『お清平』の鞍部に立ちました。

この先は前白岩の肩(1580m)の登り返しが待ち構えていました。

前白岩の肩への登りは強烈な傾斜の直登!勾配の大きな変化に不意を突かれます。ここまでの行程で身体が出来上がっていたものの、さすがのキツさで息が切れ、心臓がバクバク鼓動して足取りが乱れます。

むき出しの木の根っ子や岩に足を乗せて一歩一歩踏ん張って踏ん張って、ヒーヒー言いながら汗だくで登り切ると緩やかになって前白岩の肩山頂へ到着・・・。

ザックを投げ下ろして、地べたにへたり込んで思わず水をがぶ飲み。息が整ってよっこらしょっと起き上がって山頂からの展望を堪能するも、ちょっとイマイチな景色でちょい残念。ここでの長居は無用。と、思いながらザックを背負い直して前進します。

雲取山5月11 霧藻ヶ峰山頂から先は新緑に包まれた楽しい森歩き。楽しいな!と思えたのはここからお清平まで。

雲取山5月12 霧藻ヶ峰~前白岩の肩間の鞍部、お清平。この先に地獄の急登が待ち構えてました。

雲取山5月13 前白岩の肩の急登!写真で見る以上に勾配があります。まわりは新緑なのにそれを楽しむ余裕はありません。

雲取山5月14 急登を登り切って前白岩の肩へ到着。ちょっとヘロヘロ・・・。ちなみにこの先しばらく急坂は無くだらだらしたアップダウンが続きます。

白岩山、果てしない尾根道を行く

前白岩の肩を過ぎると、緩やかな尾根道がひたすら続きます。さっきのようなキツイ勾配は無いものの、小さなアップダウンが続いて体力をジワリジワリ奪い取っていきます。

辺りにコメツガやモミが混じって来るようになると森は鬱蒼・濃密な雰囲気に変化。目指す雲取山はまだ見えず。景色に大きな変化が無いから同じ場所を延々と歩いてる錯覚を感じて、精神的にも少し疲労が見え始めて来ます。

そんな単調な景色に変化があったのは前白岩山(1776m)を過ぎてしばらくのことで、突然森を抜けて明るい小さな広場に出ると同時に小屋が現れました。

それは『白岩小屋』。残念ながら今は休業中で小屋は荒れに荒れ放題。

時計を見ると8:30。朝5:30過ぎに出発したからここまで約3時間掛かりました。地図を取り出し、白岩小屋の場所を確認すると雲取山まで半分の距離を歩いたこと確認し、進んでいることを実感出来てちょっと嬉しいかも。

『でもまだ半分ほどしか歩いてないのかぁ・・・・・往復で考えるとまだ1/4しか進んでないし・・・(現実を直視して絶望へ)』

白岩小屋を過ぎると白岩山の登り返しへ取り掛かります。目指す雲取山はまだまだ遠く。。。。

雲取山5月14 前白岩の肩を過ぎ、標高1600mあたりまで到達するとモミやコメツガ等の針葉樹が目立ち始めて雰囲気は鬱蒼としてきます跡。

雲取山5月15 前白岩山頂は針葉樹に包まれた尾根上の小さなピーク。

雲取山5月16 前白岩から望む和名倉山・東仙波の膨大な山並み。奥秩父の山深さを感じますね。

雲取山5月17 単調な針葉樹の森歩きに変化が。何か建物が見えて来ました!。

雲取山5月18 白岩小屋へ到着です!この小屋は無人になって久しくかなり荒廃が進んでました。

雲取山5月19 白岩小屋の中は荒れ放題。

雲取山5月20 白岩山最後の登り。視界の無い深い密林を縫って前進。

雲取山登山地図

【コースタイム】
(登り)5:40三峰登山口→7:00霧藻ヶ峰→9:00白岩山→9:40大ダワ→10:35雲取山
(下り)10:50雲取山→11:30雲取山荘→13:10白岩山→15:20霧藻ヶ峰→16:30三峰登山口

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