【八ヶ岳】横岳&硫黄岳&赤岳~梅雨の晴れ間に(3)

八ヶ岳/蓼科周辺

八ヶ岳縦走記最終章は南八ヶ岳の主峰・赤岳山頂へ!そこは爽快な夏空と花々に包まれた極上の展望地!

登山した日-2015.6.28-29

夜、テントの中で

夜。パチリと目が覚めたので、もう朝なのかぁと時計を見てみるとまだ夜中の10時・・・。

夜8時半に寝てからまだ1時間半しか経ってません。さあもっかい寝ようか。と横になるも全く寝付つけず枕の高さを変えても身体の向きを何度変えてもやっぱり眠れません。

どこかのテントから響いてくる豪快ないびきをかく登山者が羨ましいだとか、色々意識すると頭が冴えて余計眠れません。ちょっと外の景色を見ようかとテントから外に顔を出すと空には潤んだ星が広がっていました。

その後長い時間横たわったままで時を過ごし、夜中の2時頃にちょっと夢を見て次に意識が戻った時は午前3時半を廻っていました。

結局3時間くらいしか寝れなかった・・・。でも不思議と身体は元気。だけどすぐにバテるだろうなぁ。

いくつかのテントでは登山者たちが早出の準備をしています。僕も起きて出発の準備に取り掛かって朝5時に行者小屋を出発。赤岳を目指すべく文三郎尾根に取り付きます。

八ヶ岳夏57 行者小屋テント場2日目の朝。朝4時を過ぎると空が白み始めてきました。

八ヶ岳夏58 天気は良好。赤岳の頂もきれいに見えます。

傾斜のキツイ文三郎尾根

文三郎尾根コースは登り2時間の赤岳で最もポピュラーな登山道だけど、急傾斜の登り道の連続だからナメて掛かることはできません。

登り始めはシラビソの暗い森が広がる傾斜の緩い登り道も、加速度的に勾配を増していき樹林帯を抜けると鉄階段が架かる急斜面の登りに差し掛かりました。すぐ眼前には赤岳の巨大な岸壁が目に飛び込んでくるものの、疲れでその景色を堪能する余裕はナシ。

僕のザックの中にあるテントや寝袋は朝露をたっぷり吸い込んでずっしり重みが肩に食い込んできます。ちょっとでも荷物を少なくしようと『フライシート』を持ってこなかったのが裏目に出てしまいました。

文三郎尾根を1時間以上かけて登ると、赤岳~阿弥陀岳間の主稜線へ到着。辺りはガレ場の荒涼とした風景が広がっていて凍えるくらい冷たい風が吹き付けているから休憩は程々にして先へ進むと、急斜面のジグザグの登りが続いて、ちょっと勾配が緩やかな岩場に来ると赤岳最後の登りが待ち構えていました。

クサリが掛かる日の差し込まない暗い岩壁を踏ん張って登ると赤岳の肩に立ち、ここで八ヶ岳東側の展望がパッと開けると同時に朝日を全身に浴びます。

すぐ先に見える岩の塊のてっぺんが赤岳山頂。八ヶ岳の主峰へ到着しました!

八ヶ岳夏59 文三郎尾根の登り。樹林帯を抜けると傾斜のキツイ鉄階段の登りが連続します。

八ヶ岳夏60 朝日を受ける阿弥陀岳(右)と中岳(左)。

八ヶ岳夏61 文三郎尾根を登り切って赤岳~阿弥陀岳間の主稜線へたどり着きました。ここから見上げる赤岳は巨大な岩の塊にしかみえません。

八ヶ岳夏62 歩いて来た方向を振り返って見下ろすと行者小屋はすっかり真下に。

八ヶ岳夏63 主稜線から望む権現岳。

八ヶ岳夏64 赤岳最後の試練。この岩の塊を登らないといけません。

八ヶ岳夏65 赤岳山頂と赤岳頂上小屋。

赤岳山頂

意外にも赤岳山頂には誰も居ません。独り占めとばかり360度広がる絶景を堪能し続けてるとようやくポツポツと登山者がやってきました。

遠く雪をかぶった北アルプス槍穂高、白馬連峰や乗鞍岳・御嶽、中央アルプスが屏風のように遠く西の向こうに連なっています。

南にそびえる富士山はやっぱり目につきます。その他ぐるっと見渡しては『あれは妙高火打だ!』『谷川連峰だ!』と有名な山を見つけ出すこのひとときは楽しくて幸せでした。

赤岳山頂を後にして傍らに建つ赤岳頂上小屋へ来ると単独の女性登山者と出会いました。話をするとこれから権現岳経由で清里の『美しの森』まで歩くそう。健脚だなぁ。僕はといえば赤岳の登りで結構疲労気味なんだけど。やっぱり昨日寝られなかった事がかなり堪えているね・・・。

赤岳を登頂した僕は次に横岳の三叉峰を目指します。一旦鞍部まで下って横岳の二十三夜峰や鉾岳など岩稜地帯を越えていく八ヶ岳屈指のアルペン的コースです。

八ヶ岳夏66 赤岳山頂に立ちました!天気も良くて360度遮るもののない展望が広がります。

八ヶ岳夏67 南には富士山が遠くに見えるけど堂々とした姿です。

八ヶ岳夏68 権現岳の険しい頂に向こうに南アルプスの北岳と甲斐駒ケ岳。

八ヶ岳夏77 西側には北アルプスも見渡せる絶景が赤岳山頂に広がっていました。

横岳の岩稜を行く

赤岳から滑りやすいガレ場を下って赤岳展望荘へ降り立ったのは朝8時で、登山者の姿は無く小屋はひっそり。赤岳展望荘を過ぎると地蔵尾根との分岐点で、お地蔵さんが建っています。その先の最低鞍部を過ぎると横岳の登り返しになりました。

荒々しい岩がむき出した険しい痩せ尾根の登りが連続。ちょうどこの辺りで50人位の中高年の団体さんとすれ違いしばらく足止めを食らうけれど、待ってる間足元に咲く可憐な高山植物や、爽快な展望を見続けることができるからそんなに嫌じゃ無いし、一服できるからちょっと助かるかも。

二十三夜峰、日ノ岳、鉾岳と小ピークを越えて、『大権現』の石碑が祀られた釈尊峰の頂に立つと三叉峰はもう目の前。

三叉峰に立ったのは午前9時半で、このまますぐ杣添尾根を戻るのは時間的にちょっと早いから三叉峰でまったり時間をつぶすことにします。

1時間程経つと赤岳東側から雲が湧き出し、空を雲が支配するようになって来たからそろそろ下山するタイミングかな。三叉峰でかなり長居したしもう満足。ザックを背負って杣添尾根へと元来た道を戻ります。

八ヶ岳夏79 赤岳展望荘から眼下に赤岳展望荘。その先に峻険な横岳の岩稜が続き、さらに先には硫黄岳。左奥には北八ヶ岳の蓼科山が見えます。

八ヶ岳夏80 ハクサンシャクナゲの花。

八ヶ岳夏81 お花畑と阿弥陀岳。

八ヶ岳夏69 赤岳~横岳間に建つ赤岳展望荘へ到着。

八ヶ岳夏70 赤岳展望荘のテラス下に咲いていたウルップソウ。

八ヶ岳夏85 赤岳展望荘の先にある地蔵仏。地蔵尾根の分岐点になっています。

八ヶ岳夏82 ハクサンイチゲの純白の花。

八ヶ岳夏83 ミヤマダイコンソウ。

八ヶ岳夏84 ムシトリスミレ。地蔵仏~三叉峰間は色とりどりの花が咲き乱れていました。

八ヶ岳夏86 稜線上のツクモグサは花を散らして綿毛の種をつけていました。

八ヶ岳夏87 横岳の釈尊峰山頂へ到着。直ぐ先にそびえる三叉峰はもう間近。

八ヶ岳夏88 三叉峰から望んだ雲海の向こうに浅間山。

八ヶ岳夏89 杣添尾根を降る前に赤岳、阿弥陀岳の景色をしっかり目に焼き付けておこう。

杣添尾根を下山

杣添尾根へ入りハイマツ広がる急坂を一気に下って赤岳が最後に見渡せる展望地でもう一度しっかりと赤岳を目に焼き付けてから、ダケカンバの樹林帯へ入りました。

タコの足のように曲りくねったダケカンバの樹林帯の中下っていくと、登ってくる登山者と何度もすれ違います。登山者は皆んな疲労がピークで苦悶を浮かべた表情で擦れ違っていきます。

ダケカンバの森が針葉樹の森へ変わった頃には、赤岳東側に湧きだした雲が空全体を覆って森の中はすっかり薄暗くなってしまいました。

下山したのは午後1時半過ぎ。荷物をバイクに積み終えて野辺山高原のレタス畑広がる展望地でバイクを停めてここから八ヶ岳を望むものの、空はすっかり梅雨空模様へと戻っていました。

ほんの数時間前まであんなに空が澄み渡っていたのに・・・。(終)

八ヶ岳夏78 さあ杣添尾根を下って帰るとするか。

八ヶ岳夏76 ダケカンバの樹林帯。くねくねした樹形が広がる森は相変わらず不思議な雰囲気がしていますね。

八ヶ岳夏74 ダケカンバの森から高度を下げると視界の無い針葉樹の森へと変化。

八ヶ岳夏75 薄暗い針葉樹の森の中はコケがはびこる世界。コケの上にはコメツガのあかちゃんが芽生えていました。

八ヶ岳夏73 鬱蒼としたコメツガの森の中。

八ヶ岳夏72 無事下山しました。1泊2日八ヶ岳の山旅はこれで終わり。

八ヶ岳夏71 帰り際に野辺山高原から八ヶ岳を望んだものの、山頂部分は雲に隠れてハッキリ見ることはできませんでした。

八ヶ岳・横岳杣添尾根登山地図

【コースタイム】
(1日目)6:45駐車場→10:50三叉峰→13:10硫黄岳→14:50赤岳鉱泉→15:30行者小屋
(2日目)5:05行者小屋→7:00赤岳→7:50赤岳展望荘→9:30三叉峰→13:15駐車場

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