秋本番の金峰山~紅葉に彩られた岩稜へ!(前編)

中部の山

奥秩父の主峰・金峰山に本格的な秋がやってきました!2008年の同じ時期に金峰山を登った時は紅葉はイマイチ。さて、今回の紅葉はどんな感じでしょうか??期待に胸をふくらませて登山口のある山梨県北杜市の瑞牆山荘を目指してバイクを走らせます!

登山した日-2015.9.30

メイン登山口の瑞牆山荘から、目指せ金峰山!

山梨県北杜市。ラジウム温泉で有名な増富鉱泉が近づいて来ると東の空が少しずつ白み始めて金峰山が黒いシルエットで見えて来ました。

増富鉱泉を過ぎると深い森の中の細い山道で、しばらく駆け上がり続けると小屋が幾つか建つ『金山平(かなやまだいら)』が見てきました。ここは森が開けていて金峰山を望めるビュースポット。目指す金峰山は朝焼けの空をバックにクッキリとそびえ立っていました。

登山口のある瑞牆(みずがき)山荘は金山平からすぐ先にあって、広い駐車場が整備された場所。僕が到着した早朝6時前ですでに何人かの登山者が居るし、僕が到着した後からもポツポツ登山者の車がやって来たりと玄関口として賑わっていました。

さて今回の登山プランは

【登り】瑞牆山荘→富士見平小屋→大日小屋→砂払の頭→金峰山
【下り】金峰山→金峰山小屋→(巻き道)→砂払の頭→大日小屋→富士見平小屋→瑞牆山荘

というピストンで往復する定番コース。もし時間的に余裕があれば瑞牆山にもいってみよう。

早速登山口へ入ると、ミズナラやカラマツ、シラカバ美林の中の森歩き。葉は多少色づいているもののまだ日が当たってないから見栄えはイマイチ。平坦な道をどんどん進んでいきます。

金峰山秋1 白み始めた空の向こうに目指す金峰山をはじめとした奥秩父の黒いシルエットが見えてきました。

金峰山秋2 金山平から見上げた金峰山。白い岩を山肌に剥きだして膨大な山容でそびえ立っている姿を間近に望んで僕の登山テンションは急上昇。

金峰山秋3 瑞牆山荘の駐車場へ到着。駐車場はキレイに舗装されて整備されています。

金峰山秋4 ここから登山スタート!金峰山の紅葉はどんな感じなんでしょうか?期待に胸を膨らませながら足を踏み入れます。向こうに見える建物が瑞牆山荘。

金峰山秋5 登り始めはミズナラやカラマツ、シラカバの広葉樹の森が広がる平坦な登り道。

急斜面を登って富士見平小屋。そして薄暗い原生林の中へ

さて、登山で一番気になる天気はどうだろう・・・朝から文句なしの晴れ!でも風が強くて森が唸りを上げています。風に振り落とされたどんぐりや枝葉が首筋に落ちると何気に痛くて、風が少し鬱陶しいと思いながら歩き続けると、滑りやすい急斜面の登りに差し掛かりました。序盤から汗が出るキツイ登りだけど、風のおかげで汗がすぐに乾くから快適。さっき風が鬱陶しいだなんて言った事は撤回しないといけないですね。

急斜面を登り切って小尾根に出ると勾配は緩やかになって程なくして小屋が見えてきました。富士見平小屋です。

富士見平小屋前には年配の登山グループや、テント泊の登山者で少し賑わっています。そんな光景を横目に素通りして再び登りに取り付いていきます。

富士見平小屋から先は飯盛山(2116m)の登りで、高度が上がるに連れてシラカバやカラマツの明るい森は、シラビソ・コメツガの薄暗い針葉樹の森へと変貌。飯盛山を巻いたあたりまで来る頃には辺り一面陰鬱な原生林に包まれていました。

石や倒木などここに存在するあらゆるものが苔むしていて、まるで太古の時代にタイムスリップしたかのような気分にさせてくれるシラビソ・コメツガの森。幻想的な世界だけど、陰鬱なこの森の中に居続けると心が暗くなって寂しい気持ちに陥るのはいつもの事です。

『こんな暗い森、早く抜け出して太陽いっぱいの明るい稜線に出たいな!』

そう思っていても、今回の登山コースの大部分がこうした薄暗い針葉樹の森で占められているって事を前回の登山で分かっているからどうしようもありません。しばらくこの陰鬱な森とお付き合いです。

飯盛山を巻き終わって大日小屋へ到着。一時は緩やかだった登り勾配はこの先再びキツくなります。

金峰山秋6 緩やかな道はだんだんきつい登り道へ。序盤から結構しんどいです。

金峰山秋7 富士見平小屋。金峰山と瑞牆山の分岐点にあり、テント場もあるから両方の山を登る拠点になる場所です。

金峰山秋8 飯盛山を巻いたあたりに広がるシラビソ・コメツガの鬱蒼とした原生林。ここからしばらく見晴らしの無い森だけの世界が広がります。

金峰山秋9 富士見平小屋~大日岩間に建つ大日小屋。

展望ありの大日岩直下

大日小屋を過ぎると、シャクナゲや針葉樹が濃密に広がる暗い森の中をジグザグに登って行く本コース最大の難所が待ち構えていました。

胸を突く急登の連続!!あまりのしんどさに音を上げて空を仰いでも森以外何も見えません。種の入った鞘をつけたシャクナゲを見つけると、ほんの3ヶ月前には咲き誇っていただろうシャクナゲの可憐な花々を想像して気分を紛らわせる以外楽しみを見い出せないツラい登り。ひたすら我慢して登っていると、突然森が切れて見晴らしの良い岩の上に出ました。

ここは大日岩直下の展望地。巨大な塔の形をした大日岩が朝日を受けて僕の頭上に輝いています。

北杜市の街並みや南アルプスを一望できるここは、樹林帯ばかりの本コースの於いて貴重なビュースポットです!ちょっと一服しながら雄大な展望を堪能して体力と精神力を回復させてから、まだまだ続く登りに臨みます。

ここから10分程登って金峰山~小川山主稜線上の大日岩分岐点へ到着したのは午前8時前。これでコースを約半分踏破です!

金峰山秋10 大日岩直下から望む南アルプスの連なり。ほとんど樹林帯の登りが続く中でこの展望はとっても貴重です。

金峰山秋11 小川山~金峰山間の主稜線に立ちました。木々の向こうに大日岩が見え隠れしています。

金峰山秋12 大日岩から金峰山を目指して再び深い森の中へ・・・。

ひたすら樹林帯・・・その先に

主稜線に出てからも展望は無く、単調な景色の中をただただ黙々と登り続けるだけでした。大日岩から何時間歩たんだろう・・・もう30分くらいかな?それとも1時間くらいかなぁ?

と思って時計をチラ見したらまだ10分しか経ってなくて意気消沈したりとか・・・変化の乏しい世界の中に居るから時間感覚はすっかりマヒ。

途中で何度も根っこに足を取られたり、ゴロゴロした岩につまずいたり、急な段差を幾度も乗り越えたりしてると無性に「登山」という行為がイヤになってきます。

『なんでいつもこんな辛い思いをしてまで登山してるんだろう。でもまた山に行きたくなるのはなんでんだろう・・・。』

なんて自問自答をし続けてると、随分時間が経過していて急勾配のガレ場に差し掛かっていました。息も切れ切れ登っていくと森が開けて砂払いの頭直下の岩場に出ました。

岩場からは大日岩で見た景色以上の展望が広がっていました。南アルプス、北アルプス、八ヶ岳はもちろん富士山も拝める壮大な展望との出会い!爽快な風を全身に受けるこの気持ちの良さ!ここまで歩いて来た達成感!

こういうのを感じるからまた登山したくなるんだろうね。

金峰山秋13 ひたすら続くシラビソ・コメツガの鬱蒼とした森。

金峰山秋14 登山道はどんどん険しくなってガレ場の急登の連続。しんどくて音を上げそう。

金峰山秋15 キツいガレ場の登りの登り切った先に待っていたのは素晴らしい展望でした!砂払いの頭直下の岩場にて。

金峰山秋16 富士山の優雅な裾野もばっちり見える大展望。

金峰山秋17 ひときわ真っ赤に染まるナナカマドの紅葉。

金峰山秋18 遠くに広がる雄大な八ヶ岳連峰と、右下に瑞牆山の岩峰そびえたつ光景。

金峰山秋19 瑞牆山をズームアップ。密林の中にそびえたつ岩の集合体みたいな独特の山容がよく目立ちます。

紅葉に染まる金峰山の稜線

岩場には一人の山ボーイ風男性が写真を撮っていました。ここに来る直前の急登で僕を颯爽と追い越していった方です。話をすると男性は少し興奮美味でどうやらこの雄大な展望に感極まっている様子。そんな姿を見ると僕も感極まってなんとも言えない高揚した気分になってきました。

この岩場から目と鼻の先に、砂払いの頭山頂(2317m)があって頂に立つと行く手の展望がさらに広がって金峰山山頂まで続く迫力ある岩稜を望むことが出来ました。

刃の岩稜の西側は緩やかなスロープを描いて麓まで続いているのとは対照的に、東側は鋭く切れ落ちた断崖絶壁。

そのアルペン的で厳しい岩稜のあちこちが紅葉で赤や黄色に染まっています。これからあの赤や黄色の世界に突入出来ると思うとワクワクが止まりません!

金峰山秋20 間近に望んだ砂払いの頭。ここで出会った男性は颯爽と先を目指していきました。

金峰山秋21 振り返れば小川山(2418m)とナナカマドの紅葉。

金峰山秋22 砂払いの頭から望む金峰山。山肌に広がる紅葉とハイマツの緑の組み合わせがとてもキレイ。

金峰山秋23 岩稜を挟んで右側は断崖絶壁!鋭く切れ落ちていて迫力充分。

金峰山登山地図

【コースタイム】

●登り 6:10瑞牆山荘→6:50富士見平小屋→7:30大日小屋→8:40砂払の頭→9:30金峰山
●下り 9:40金峰山→9:50金峰山小屋→10:30砂払の頭→11:40大日小屋→12:10富士見平小屋→12:50瑞牆山荘

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