秋・紅葉の四阿山と根子岳【前編】

上信越/志賀高原

群馬県と長野県にまたがる四阿山(あずまやさん:2354m)と根子岳(2207m)を菅平高原牧場から目指してみました。

※この記事は全2ページあります。

登山した日-2015.10.6

菅平高原から四阿山・根子岳周回

午前6時。スキーリゾート・避暑地として有名な長野県の菅平高原へやってきました。10月初旬の早朝になると真冬のような寒さでバイクで走ると凍え死にそうなくらい。グッと我慢して走り続けて国道406号線を逸れてペンション街へ入り少しすると牧場を一直線に貫く坂道が見えてきました。坂道を登り切ると登山口のある菅平高原牧場の駐車場へ到着です!

秋山シーズンということで朝早くから登山者がちらほら。

駐車場からは、シラカバの疎林に囲まれた草原の牧場が四阿山や根子岳の裾野いっぱいに広がっていて、その中を黒い牛が小さな点となって動いています。ちょうど日が昇った方向を見るとこれから登る四阿山と根子岳が逆光で黒いシルエットとなって眼前にどっしりとそびえたっていて登山欲が一気にアップ。

山頂にわずかに雲がかかっているものの、風がフッと吹けばすぐに消えて無くなりそうなくらい弱々しい程で天気の心配をするほどのものではありません。高気圧が張り出した今日の天気は『晴れ時々曇り』。今日の登山は終日晴れに恵まれそう!そんな雰囲気。

今回の登山ルートはここ菅平高原牧場を起点として中四阿→四阿山→根子岳→菅平高原牧場を周回するように歩きます。

菅平牧場四阿山1 今回はここ菅平高原牧場から四阿山~根子岳を歩いていきます。

菅平牧場四阿山2 朝日を浴びるシラカバ。牧場の中にシラカバ林が点在している菅平牧場は北欧のような雰囲気でいっぱい。

菅平牧場四阿山3 四阿山・根子岳方面から朝日が顔を出して眩しいな。

菅平牧場四阿山4 シラカバの木々。

菅平牧場四阿山5 駐車場から牧場内の舗装路を数分歩いて登山口へ。

シラカバの樹林帯を行く

駐車場を離れ、牧場内を走る舗装路を少し歩くと『四阿山登山口』の看板が見えて、登山道へ入ると牧場の柵に沿っての緩やかな登りが続きます。草をはむ牛さんを眺めながら、朝日を浴びて黄金色に輝く紅葉のシラカバ・ミズナラの灌木の中を歩いてくと登山道は薄暗い沢沿いへ入り、沢を越えて対岸へでると、四阿山山頂から西に伸びる尾根を登っていきます。

登山道は色褪せ茶色く枯れたシラカバの落ち葉が敷き詰められ、落ち葉の無いところは黒々とした粘土質の土が露出した滑りやすい道。登山道脇には枯れ草の中にウツボグサやアキノキリンソウのしなびた花が朝露に濡れています。花は咲いているものの、艶やかさは失って寿命を終えようとしていて夏の終わりを告げていました。

辺りはシラカバの深い樹林帯。シラカバというと白い樹肌が美しいメルヘンチックな森を連想するけど、ここではマッチ棒のように幹が細いものばかりだから少し見応えに欠けるかも。それに山陰に入って太陽の日差しが当たらないから森の中は殊の外薄暗くて陰鬱な雰囲気が漂っています。

でも3~40分程登るとシラカバ林を抜けて展望が開けました。と同時に日差しが降り注ぎ始めて景色は一気に明るくなって思わず歓喜!眼下には菅平高原が広がり、まだ登り始めてそんなに経ってないのにこんなスバラシイ展望に出会た事に喜びを感じます。だから序盤から登山がものすごく楽しくなってきました!

展望が開けて程なくして1917m峰に立てば、行く手の展望も広がって目指す四阿山と根子岳を眼前いっぱいに眺めることができました。

菅平牧場四阿山6 牧歌的な牧場の景色を満喫しながら登山。あぁのどかだな。

菅平牧場四阿山7 色づき始めたシラカバやミズナラの森の中を歩いていきます。

菅平牧場四阿山8 四阿山から西に伸びる尾根を登っていきます。この辺りもシラカバを中心とした森が広がっていました。

菅平牧場四阿山9 登山道脇に咲いていたオヤマノリンドウ。高原を華やかに彩っていたこれら花々ももうじき終わりですね。

菅平牧場四阿山10 尾根上の小ピーク、1917m峰へ到着。ここは見晴らしが良くて四阿山や根子岳を眼前に拝める展望地。

菅平牧場四阿山11 1917m峰から見下ろせば菅平高原の広がり。大地が紅葉で黄金色に染まっていてキレイ。

菅平牧場四阿山12 右は四阿山、左は根子岳。山は間近にでっかく見えるけど山頂はまだまだ先。

荒涼とした世界・中四阿(なかあずまや)

1917m峰を越えてなだらかな道を10分程下って鞍部まで来ると、森の中にむき出しの岩が点在しコケモモやガンコウラン・クロマメノキが芝生のように地面を覆う『日本庭園』のような景色が広がってきました。

コケモモやガンコウランといった植物は日本アルプスの標高2500m以上の高山地帯でよく見るけど、標高2000m程のこの地点でこんなに群生してるなんて・・・四阿山の不思議な生態系との出会いにちょっと驚き。

森はまばらになって見通しも良く、常に四阿山や根子岳を間近に眺めながらの登りはまさに気分爽快。四阿山は依然太陽の方向にあって逆光で眩くよく見えないけど、根子岳は日差しを山肌に受けて黄緑色に染まって青空を背に堂々とそびえる姿は迫力十分。すごくイイ景色です。

ところが・・・

菅平牧場方面から急速に雲が湧き出すと僕の周りを覆い始め、それまでくっきり見えていた四阿山や根子岳、眼下の菅平高原の景色を隠してしまったのです。

『あれ?今日は高気圧に覆われて終日晴れる予想だったのに・・・。でもしばらくするとまた晴れるはず。』

やがて中四阿(2106m)の登りに差し掛かりました。ザレ場の急な登りで草木の少ない赤茶けた岩や砂地が広がる景色は荒涼としていて殺風景。ガスに覆われて薄暗いからよけいに荒涼さを増してるから、歩いているだけで気が滅入ります。天気が良くなって欲しいことばかりを考えながら登り続けると、前方に黒い岩の塔が見えてきました。中四阿山頂へ到着です。

ここまで来れば四阿山はもう間近。でも四阿山の方向を望んでみるも山裾が雲の下に僅かに見えるだけ・・・。

菅平牧場四阿山13 青空をバックに堂々とそびえたつ根子岳。

菅平牧場四阿山14 コケモモやガンコウラン、クロマメノキが広がる疎林帯。

菅平牧場四阿山15 中四阿へのザレ場の登り。なんかどんどん天気が悪くなってくるなぁ。

菅平牧場四阿山16 雲に見え隠れする菅平高原。

菅平牧場四阿山17 標高2106m、中四阿の頂へ到着。四阿山山頂まであともう一息。

四阿山、雲の上の絶頂へ

四阿山最後の登りに取りかかると胸を突く急登の連続!苦しさをグッと我慢して登り続けて灌木地帯を抜けると、ササ原にシラビソの疎林が広がるなだらかな台地に出ました。ここからは先はハイキングコースを思わせるような緩やかな登りが続きます。雲っていた空はまた晴れて青空が出たかと思うとまた雲に包まれる・・・変化の早い空の下、歩き続けていくと根子岳との分岐点へ到着。分岐点を少し行くと三角の形をした頂が目の前に見えてきました。四阿山の山頂です。

最後に出現した階段状の木道を登り切り、祠が立ち並ぶ痩せ尾根の先に見えてきた岩の上に建つ祠と標識。標高2354m、四阿山の最高点へ到着しました。

山頂には一人の女性が居る他は誰も居なくてとても静か。紅葉シーズンでもっと人でゴミゴミしてるのかと思ってたから空いてて良かった。山頂に吹く風は冷たいけど穏やかで日差しはぽかぽか。まったり静かな時間が流れていました。

菅平牧場四阿山18 中四阿から四阿山を望むもガスでよく見えません。天気の心配を抱いたまま四阿山最後の登りにとりかかります。

菅平牧場四阿山19 四阿山最後の登りで急斜面を登り切ると、ササ原とシラビソの疎林が広がる緩やかな台地へ到達。青空が広がって天気も回復してきた感じ。

菅平牧場四阿山20 真っ赤に色づいたクロマメノキ。

菅平牧場四阿山21 根子岳との分岐点を過ぎると正面に四阿山の頂が。もうじき山頂へ到着です。

菅平牧場四阿山22 山頂直下に続く階段状の木道。ここを登り切れば山頂。

菅平牧場四阿山23 四阿山山頂へ到着しました。

山頂からの展望は

『四阿山山頂は遮るものが無いから360度の展望が楽しめる。』

だから登山前はすごく期待していたんだけど相変わらず雲が多くて、主要な展望は根子岳の山裾が半分見える程度で他は雲海。南側にかろうじて浅間山が雲海から頭を出していたけどそれも一瞬の間だけ。

晴れていたなら見えただろう北アルプスの連なりや志賀高原の山並み、須坂市や長野市のジオラマのような風景とは出会うことが出来ずちょっと残念だったけど、完全に展望が見えないわけじゃないし、四阿山の上空だけは晴れているから”まずまず”と言ったところかも。

まあこれから根子岳へ行くわけだし、時間が経てば雲海も消えて今よりもっと天気が良くなるかもしれません。そうすれば四阿山で拝めなかった展望をきっと拝めるはず。山頂の祠に晴れて欲しい事を願ってから四阿山山頂を後にしました。

菅平牧場四阿山24 山頂から根子岳を望むも雲に覆われて見えず・・・。

菅平牧場四阿山25 山頂東側を眺めると切れ立った頂きが間近にそびえています。四阿山の三角点(2333m)です。

菅平牧場四阿山26 三角点から望む四阿山。峻険とした姿をしていますね。

菅平牧場四阿山27 南側の展望は一面の雲海。遠く浅間山がわずかに頭を出してるだけ。

四阿山・根子岳地図

【コースタイム】

●6:40菅平牧場→8:15中四阿→9:00四阿山山頂着 9:15四阿山山頂発→10:35根子岳→11:40菅平牧場

駐車場料金 車/バイク ¥200

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