秋・紅葉の四阿山と根子岳【後編】

秋・紅葉の四阿山と根子岳【後編】
2015年11月2日

四阿山を登頂した僕は続いて根子岳(2207m)を目指します。急峻な斜面を下った先に広がっていたのは一面のササ原と美しい紅葉たち。秋の風景を思い切り堪能した『秋・紅葉の四阿山と根子岳登山日記』後編です。

登山した日-2015.10.6

地獄の急斜面を降り立った先に広がるササ原の世界

四阿山山頂を後にして来た道を中四阿との分岐点まで戻り、ここから根子岳方面へ進んでいきます。見渡す限りなだらかな丘に広がるシラビソの疎林とササ原の光景。そして点在するクロマメノキの紅葉が織りなす見事な景色に見とれながら歩いて行くと、突如急斜面の下り道に差し掛かります。本当に不意打ちのように出現した下り道に最初は『すぐに終わるでしょ。』と高をくくっていたけど、下れど下れどひたすら続く下りに疲労困憊してきます。

粘土質の滑りやすい地面と段差のキツイ勾配に悲鳴を上げる足のふくらはぎと関節。苦しい!ああ早くこんなところから抜け出したいなぁ。

辺りはすっかりシラビソの鬱蒼とした森の中。見晴らしも何も無い薄暗い森が広がってるだけの単調な世界。分岐点で見た美しい景色が恋しくなってくるけどここは我慢の時です。

根子岳方面から続々とやってくる登山者と何度もすれ違いながら下り続けると、木々の切れ間に根子岳が見えてきて次第にキツかった下りも緩み、勾配がゼロになると四阿山~根子岳の最低鞍部(2039m)へ降り立ちました。

辺りは一面のササ原。行く手にそびえ立つ根子岳の斜面一面もササ原。まさにササ一色の世界へと舞い降りたのです。

根子岳28 四阿山~根子岳の分岐点まで戻り、根子岳方面へ向かいます。

根子岳29 分岐点を過ぎると突如出現した急斜面の下り道。石がゴロゴロしてて木の根っこが張り出していて粘土質の滑りやすいキツイ道。

根子岳30 標高差300mの急斜面を下り切って四阿山~根子岳間の最低鞍部へ到着。ササ原の広大な草原が広がっています。

根子岳最後の登り

四阿山山頂から標高差300mの急斜面を下って最低鞍部まで降り立ちました。そしてこれから根子岳山頂までの標高差200mを一気に登り返します。

最低鞍部から見上げる根子岳はとても巨大な図体をしていて、先ほどの下りで心身ともに疲れ切ってしまった僕には本当にコレを登り切れるのかと不安な気持ちにはるほどに圧倒的な広がりを持って眼前に立ちはだかっています。

でも同時に『いや大丈夫でしょ!サクッと登れるよ!』って楽観的な気持ちも沸き起こってくるのはなぜだろう??それはきっと根子岳がササ原に包まれているせいかもしれません。ササの草原が大らかで優しい雰囲気を醸し出して僕の判断を狂わせているようです。いずれにせよ疲れちゃったからここでしっかりと体力を回復させてから挑む事にしよう。

そして・・・いよいよ根子岳最後の登りに取り掛かります。緩やかな斜面から再び胸を突く急斜面の登りが連続。さっきまで居た最低鞍部は足元遠くに離れて、あっという間に遥か下へ見下ろすまで登ってきました。その最低鞍部の向こうには四阿山が左右に大きく尾根を張りだして堂々とそびえています。

一面ササ原広がる草原も踏み込んで見るとあちこちに花々を見つけることできました。でもみんな花を終えて枯れていたり種を付けていたりするものばかり。

急斜面を登り切るとむき出しの大きな岩が積み重なった緩やかな尾根へ到達。尾根筋に横たわる幾つもの岩をよじ登ったり避けながら進んでいくと、広々とした空間が見えてきました。空間の真ん中には祠と標識が立っています。根子岳の山頂へ到着です。

根子岳31 最低鞍部から見上げた根子岳は全山がササ原。ササの山みたい。

根子岳32 あのササ原の中に身を置いたらどんなに気持がいいことだろう!

根子岳33 根子岳の登り途中で振り返って見下ろした最低鞍部と四阿山。

根子岳34 四阿山の山裾に広がる深い森。

根子岳36 雲湧く四阿山。

根子岳38 急斜面を登り切って岩尾根へ出ると、根子岳山頂が尾根の向こうに見えてきました。

根子岳39 根子岳山頂は岩や礫石が積み重なった広々とした山頂。展望抜群だけど雲に包まれて何も見えません。

錦色の世界!紅葉の根子岳

広い山頂の根子岳は遮るものが無く、思いのまま展望が望めるはず・・・が雲に包まれて何も見えません。冷たく湿った風が吹き続ける山頂には身を隠す場所が無く寒いので山頂では長居せずに菅平高原牧場へ向けて下山することにしました。

下り始めると雲が取れて日差しが降り注ぎ、風も穏やかになってぽかぽか陽気。山頂に居る時に晴れて欲しいんだけど!気まぐれな空模様に翻弄されてちょっとムッとなるけどそんな不満な気持はすぐに吹き飛びます。根子岳の西側の山肌はコケモモやクロマメノキ、コメツツジが真っ赤に色づいて山裾いっぱいに広がっていたからです!

四阿山から根子岳を登った時はササ原の緑のじゅうたんだったのが、ここでは赤のじゅうたん。

ゆるやかに下っていくとこの赤のじゅうたん広がる世界も終わりになってシラカバの森へ入ります。ちょうど紅葉ピークに差し掛かり黄色に色づいたシラカバの森はキレイだけど、また雲って日差しが無くなるとシラカバの森の美しさは半減。それでも十分満足出来る美しさ。

シラカバの森を抜けると牧場が見えてきて牧場を取り囲む柵沿いに下り続けて高原牧場へ降り立ったのはお昼前。登って来た四阿山と根子岳を見上げてみても完全に雲に隠れて見ることはできませんでした。

根子岳42 根子岳山頂を後にして菅平高原牧場へ向けて下ります。

根子岳43 根子岳西側斜面に広がる紅葉のじゅうたん。一面に広がっていて見応えは十分。

根子岳44 根子岳山腹いっぱいに紅葉の草原が続いていました。

根子岳45 踊るダケカンバの木。

根子岳46 マルバダケブキの種。

根子岳47 高度を下げていきシラカバの樹林帯へ突入していきます。

根子岳48 シラカバの森。菅平高原のシラカバは規模が大きくて見応えがありますね。

根子岳49 シラカバの森を抜けて四阿山、根子岳方面を振り返ってみました。四阿山は右奥にちょこっと見えるけど根子岳は前衛の山に隠れてみえません。

根子岳50 カエデが真っ赤っか。

根子岳51 終点の菅平高原牧場まであと少し。

根子岳53 広々とした菅平高原牧場。

根子岳54 登山口へ無事下山しました。

根子岳55 群馬県嬬恋村から望んだ四阿山。スバラシイ紅葉をありがとう!またいつの日か登りに行くよ。

四阿山・根子岳地図

【コースタイム】

●6:40菅平牧場→8:15中四阿→9:00四阿山山頂着 9:15四阿山山頂発→10:35根子岳→11:40菅平牧場

駐車場料金 車/バイク ¥200