白神山地・太夫峰~遙かなる頂で見た白き峰々【後編】

白神山地

登山した日-2019.4.29

前編はコチラ→白神山地・太夫峰~遙かなる頂で見た白き峰々【前編】

6.白き白神の世界

登るに連れて雪の量が増えてきました。

太夫峰16

行く手に現れた急斜面の木道。
階段の隙間には雪が詰まり、木道自体も腐っていて足を置くと崩れそうな始末。
階段脇に張られた古びたロープに手をかけて慎重に登っていきます。

太夫峰17

木道を登り切ると眼の前の景色が広がって、眼前に太夫峰が見えてきました。

太夫峰18

太夫峰をズームアップ。
展望地で見た姿は険しく見えたけど、ここから見た山容は幾分なだらかに見えます。

太夫峰19

辺りはすっかり深いブナの密林の中。
樹齢ウン百年もあるようなブナの巨木があちこちにありました。
人の作り出したものは視界には無く、見えるのは山とブナと雪と青空だけ。

本来こんな所に居れば寂しさと不安感に包まれるはずだけど、葉が無い森の中は明るすぎて
悲壮感や恐怖感はそれほど感じません。

太夫峰20

雪原上は目印になるものが乏しいから、尾根から逸れて谷筋へ迷い込みそうになったり、
雪庇上を歩いていたり、雪崩が起きそうなところを横断しかけたりします。

そういう時は大体注意力が低下しているから、緊張感を持って登山をしないと!と自分に言い聞かせます。

太夫峰21

近づいて来た太夫峰(左)と吉ヶ峰(右)。

太夫峰22

7.太夫峰の山頂で

太夫峰最後の登り。山頂は間近だけどしんどくてなかなか足が前に進みません。

太夫峰23

慎重にステップを踏みながら最後の斜面を登り切ると、ダケカンバとササに覆われた小高い丘にたどり着きました。
山頂標識は雪に埋もれて見えないけれど、ここが太夫峰山頂です。

太夫峰24

山頂からの展望でまず目を奪われたのが津軽岩木山で、白神山地からもその優美な姿を望めました。

太夫峰25

西側を向くと、青い日本海と笹内川の渓谷が眼下に広がっていました。

太夫峰26

雪解け進むブナの森。

太夫峰27

8.白神山地を一望!直角峰

さて、太夫峰のすぐ南側に『直角峰』という頂があります。
展望は直角峰の方が優れているので足を伸ばしてみることにしました。

無雪期に直角峰へ向かうには猛烈な藪漕ぎをしないといけないけれど、
残雪期だと雪の上をラクラク歩いてあっという間にたどり着けます。

太夫峰28

太夫峰から歩いて5分で到着した直角峰の山頂は
太夫峰同様にダケカンバとササに覆われて腰を下ろせるところはありませんでした。

直角峰から南側の展望。右に吉ヶ峰、左に向白神岳。

太夫峰29

重厚な山容の向白神岳はまるで北アルプスのよう。

太夫峰30

向白神岳は雪の屏風のようで、険しい雰囲気に威圧されます。
それは10年も20年も遥か昔に見た時の景色と変わっていませんでした。

太夫峰31

吉ヶ峰。ここへも足を伸ばしたかったけど、藪こぎがひどくて体力も残り僅かだったから諦めました。

太夫峰32

直角峰から望んだ太夫峰。

太夫峰33

直角峰から白神山地を一望。

とにかく白神山地は広い!幾重にも重なる山々のほぼ全てが
ブナの森に覆われているなんて関東の山では考えられないくらいスケールが大きいのです。

太夫峰34

太夫峰35

9.帰路へ

直角峰山頂で存分に過ごして、太夫峰に戻ってからもゆっくり過ごすと
時間はあっと言う間に過ぎていきます・・・。

あと数時間ここに居たいと思っていてもそんなワガママは許されないから、
後ろ髪引かれる思いで太夫峰山頂を後にしました。

さようなら太夫峰!素晴らしい景色をありがとう。またいつかこの頂に立ちたいね。

太夫峰36

元来た雪道を下っていきます

下る途中何度太夫峰を振り仰いだことか。
太夫峰は午後の日差しを浴び続けていて、登りの時以上に白く輝いていました。

太夫峰37

雪道からカタクリの咲く登山道まで戻ってきました。花を見てほっと一息

太夫峰38

展望地から望んだ午後の太夫峰。

日本海から吹き上がって来る風は暖かく、ピンクのつぼみを付けたオオヤマザクラを揺らしていました。
時折遠くから大砲の音が聞こえるとそれは雪崩の音で、春が白神山地を駆け抜けているようでした。
あと10日20日過ぎれば山々は緑に包まれる事でしょう。

そのときの太夫峰もいつか見てみたいと思いながら、展望地を離れました。

太夫峰39

笹内川から望んだ新緑の森と太夫峰。
ほんの数時間前まであのてっぺんに居たとは思えない程、遠くに悠然とそびえていました。

太夫峰40

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