奥秩父・熊倉山~奥秩父の雰囲気を求めて

奥武蔵周辺

熊倉山は秩父市街地の南西部にそびえる標高1427mの山。昭文社発行の山と高原地図(エアリアマップ)で熊倉山を見てみると『奥秩父の雰囲気が味わえる』と書いてあります。

『”奥秩父の雰囲気”とは苔むした岩が露出した深い原生林が何処までも続いていて、訪れる人も少ない静かな山・・・』

と、そんなイメージを持っている僕はその雰囲気を味わいにこの山へ行ってみることにしました。久々の本格登山です!

登山した日-2016.5.21

登りは城山コース

5月21日。早朝白み始めた時間に自宅を出て国道140号線をバイクでひた走って秩父市街までやって来ると、眼前に武甲山の頂きが大きく迫ってきました。黄砂が飛んでいるのか靄がかかっているけど雲1つない青空!秩父市街を過ぎると、武甲山から西側に続く山並みが近づいて来てその一角にそびえる熊倉山を捉えました。

見上げる熊倉山は武甲山のように個性ある山容じゃないから地味だけど、山筋はギザギザしていてなかなか険しそう。

『道の駅あらかわ』の先にある信号で脇道へ逸れて『谷津川館』という宿を目指して進んでいき、谷津川館を過ぎると道路は車がやっと一台通れる程の狭さになるけど、バイクだとノープロブレム。やがて峠のような広場に出るとここに城山コースの登山口がありました。

路肩には車が数台停まれるスペースがあるけど、車は一台も無く今日の一番乗りは僕のようです。

荷物を整えて登山を始めたのは午前7時前でした。

熊倉山1 熊倉山の城山コース登山口。熊倉山は遭難者が多いのか遭難注意を促す看板が多くて登山口には登山ポストがしっかり置かれています。

序盤から急登の連続

登山口から一歩奥へ入ると、スギ・ヒノキの人工林が広がるなだらかな尾根歩き。森の隙間から眼下の景色が見えるから目を凝らすと奥秩父の山並みや、山にへばりつく小さな集落を望めたものの霞んでいるから展望はイマイチ・・・まあこの先きっとこれよりスゴい展望に出会えるさ。なんて思ってると突然胸を突く登りが始まりました。

急斜面にジグザグに刻まれたキツイ道を登って行き、途中で下を俯いてみると目も眩むような傾斜。しんどいけどまだ序盤で体力満タンだからこの程度は何てことはありません。

1時間程こんな登りを続けると比較的幅広な尾根へ立ちました。地形が変わるから森の雰囲気も変わるんじゃないかと期待するも、相変わらずスギ・ヒノキの人工林が続いてがっかり。おまけに展望も無いし単調な登山だしちょっとばかし登山が飽きてきました。

幅広の尾根道は進むに連れて次第に狭まり、地面からゴツゴツした白い石灰岩がむき出しになって来ると、何時しか痩せた険しい尾根道へと変化していました。

熊倉山2 久しぶりの本格登山だからしんどいけど歩いてて楽しいな。

熊倉山3 登り序盤からスギヒノキの人工林が主体で、広葉樹の森は少なめ。

熊倉山4 急斜面を小一時間程登ると幅広の尾根へ到達。ここで勾配が緩んで一息つけるけど、相変わらず人工林が続いてちょっと残念。

アップダウンのある痩せ尾根を越えて

突如荒々しい痩せ尾根へと変貌した登山道は、足元を慎重に確かめながらの急登降が連続します。尾根の両サイドは深く切れ落ちていて滑落したらタダではすみません。

途中大きな岩を乗り越える所があって、そこは少し展望が開けていたから眼下の景色を楽しめる!と思って眺めてみるものの、やっぱり靄ががかかったような展望で爽快感はゼロ。因みに今回歩いたコースで唯一展望が利いたのは此処だけ・・・。

痩せ尾根を越えると、あとはずっと急勾配の直登が続いて随分高度を上げました。山頂にも近づいて来たしそろそろ美しい広葉樹の森が広がって来るはず・・・と思いきや、依然スギヒノキの人工林が纏わり付いて美しい森に出会えません。

熊倉山5 幅広の緩やかな尾根道はいつしか峻険な岩稜地帯へと変貌してキツイアップダウンが連続。

熊倉山6 痩せ尾根付近で一箇所展望が開けた所があったので展望を拝むも霞んでイマイチ。

熊倉山7 根っこ蔓延る山道をひたすら進んで。

熊倉山8 熊倉山山頂直下までやってくると森の中にミツバツツジの群落をそこかしこで見ることが出来ました。

熊倉山9 ブナの木を見上げて。

初夏の熊倉山山頂

やがて日野コースとの分岐点へ到着すると熊倉山山頂はもう目と鼻の先で、分岐点から5分ほど登るとミツバツツジに彩られた小さな空間が見えてきました。熊倉山山頂へ到着です。

山頂の空間は尾根に沿って縦長に続いているから意外と広くて快適。でも周辺はヒノキやダケカンバ、ミツバツツジの木々に覆われているから展望にはありつけません。

山頂に横たわる岩の上へ腰を下ろしてじっとしていると、エゾハルゼミの合唱がワシワシと森に響く以外は何も聞こえない中でまったりと過ごす極上のひととき。展望は無いけど山頂に咲くミツバツツジの花があるだけで僕は十分満足です。ミツバツツジは満開のピークを過ぎて花を散らしていたものの、まだそれなりに咲き残って初夏の雰囲気を醸しだしていました。

でもやっぱり展望が見たいや。と思って多少空間のある部分から背を伸ばして望んでみたものの、何処かの山のシルエットが霞の向こうに僅かに見えるだけでした。

しばらく山頂に滞在して存分に山頂の雰囲気を堪能したから疲れも取れました。さあそろそろ下山しようか。下りは日野コースを歩いてみよう。

熊倉山10 日野コースとの分岐点へ到着。あとは目の前の斜面を登れば山頂へ到着です!

熊倉山11 熊倉山山頂へ到着。

熊倉山12 熊倉山の山頂標識。

熊倉山13 熊倉山山頂東面のダケカンバの森。

下りは日野コース

熊倉山山頂から分岐点まで戻って日野コースへ進んでいくと、スギ・ヒノキの人工林広がる斜面をトラバース気味に緩やかに下って行き、『笹平』と呼ばれる平坦な台地へ降り立ちました。この付近は広葉樹が茂っていて、そこだけバイケイソウやハシリドコロの緑の絨毯が広がるちょっと不思議な場所。何も茂っていないスギ・ヒノキの人工林とは対照的に緑豊かなのです。

笹平を過ぎた後はひたすら単調な下りが続き、沢岸へ降り立つと沢を何度も左右に横断しながら下り続けると前方にガードレールが見えて林道終点(日野コース登山口)へ降り立ちました。

あとはこの林道をひたすら歩いて舗装された道路へ出て、城山コースの駐車場へ戻りました。

今回の熊倉山登山は最初から最後までスギ・ヒノキの人工林が付き纏うので、期待していた程綺麗な森や景色と出会えなかったし、展望にも恵まれず、奥秩父らしい雰囲気もあまり感じませんでした。

でも登りで使った城山コースは急登・難所もあって登山欲を掻き立ててくれたから、久しぶりの登山だった僕には『登山は楽しいんだぞ!』って再認識させてくれた山だったのです。

熊倉山14 分岐点からら日野コースを歩いて下山します。

熊倉山15 スギ・ヒノキの人工林が続く単調な森の中を下ってまずは笹平へ。

熊倉山16 バイケイソウの緑の絨毯が広がる笹平。ここだけなんだか別世界。

熊倉山17 バイケイソウ。

熊倉山18 日野コースは登りで使った城山コースと比べて勾配も緩やかで難所もそれほど無いから歩きやすいです。

熊倉山19 沢岸へ降り立つと沢を左へ行ったり右へ行ったり。雨の日など水量が多い日は渡渉が大変かも。

熊倉山20 木々の向こうにガードレールが見えて来ると登山も終わり。

熊倉山21 日野コース登山口へ無事下山しました。あとはバイクを停めている城山コースの登山口まで林道を歩いていくだけ。

熊倉山22 城山コースの登山口へ到着。

熊倉山22 麓から見上げる熊倉山はなかなか重厚で険しい山容でした。

熊倉山登山地図

【駐車場】城山コース登山口に車数台分の駐車スペースがあります。

【コースタイム】
6:50城山コース登山口→9:10熊倉山山頂→9:35日野コース分岐→10:00笹平→11:25林道終点→12:00城山コース登山口

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