谷川連峰・稲包山~新緑に染まる上越の山々(前編)

谷川連峰

今から数年前の10月に初めて稲包山を登った時、そこで見た紅葉の美しさに感動。 紅葉が美しい山ならば、新緑もきっと綺麗なはず!だから今度は新緑の稲包山を登ってみたい!ずっと心の中で思い続けていた新緑の稲包山登山を、2017年5月に実行です!

登山した日-2017.5.20

登山起点は赤沢スキー場

稲包山には新潟側の三国スキー場からのコースと、三国峠からキワノ平ノ頭を経て山頂に至るコース、そして群馬側の赤沢スキー場から登るコースの3つが存在しています。

今回は、前回同様赤沢スキー場を起点に赤沢峠~稲包山~キワノ平の頭~三国峠~三国路自然歩道~法師温泉~赤沢スキー場と、ぐるり円を描くロングコースで挑むことにしました。

午前4時30分に赤沢スキー場入り口へ到着。雲一つ無い青空の下には谷川連峰の深い山々が広がっていて、山麓の山肌は黄緑色に包まれはじめているから今日は美しい新緑に出会えそう!

ゲレンデに沿って進むと程なくして四万温泉の標識が見えて、標識が示す矢印通りに森の奥へ進んでいくと瑞々しい新緑の森の中へと突入。でもまだ太陽が出てないから森の中は薄暗くて新緑は全く綺麗じゃありません。

緩やかな登りからだんだん傾斜が上がり、尾根筋へ差し掛かる頃朝日が出て辺りは一瞬にしてエメラルド色に光り輝く森へと変貌しました。この瞬間はいつ遭遇してもたまらなく『あぁ~!やっぱ山はいいな!』って気分が高まって俄然足取りが軽やかになります。

赤沢スキー場入り口付近に登山口はあります。まずはここから赤沢峠を目指して出発! 赤沢スキー場のゲレンデ沿いを登る途中で振り返って望んだ三国山。たおやかな山容をしてますね。 左手に見える四万温泉の看板の先から本格的な登山道が始まります。 朝早いからまだ森の中は薄暗くて、せっかくの新緑もぱっとしません。 朝日が昇ると薄暗かった森が一変して明るく輝きます! 木々の隙間から赤沢峠のある主稜線がチラチラ見えるけどまだまだ遠いなぁ・・・。

新緑の森を歩く

木々の間から赤沢峠のある主稜線が見えてきたけれど、まだ遙か先。

途中、林道を横断するとスギやカラマツの植林地帯になって、ここを抜けると笹薮の中にブナやトチやミズナラの疎林が広がり、正面から沢音が聞こえてくると急な下りに差し掛かかって険しい沢筋をトラバース。そしてジグザグの道が続く斜面を登り返すと、美しいブナの森が広がってきました。

どのブナの木々もたった今芽吹いたばかり!目に眩しい程に黄緑色で触れば潰れそうなほどやわらかな芽を垂らして風に揺れるブナの森の中で、人間が奏でるような規則正しいメロディでさえずる小鳥の声を聞きながら森の中に佇立してると、下界では決して味合わない多幸感と心地良さを全身に感じます。

ここまで来れば赤沢峠はもう目の前。さあもう一踏ん張りです!

新緑に染まる森。 ブナの森も一際エメラルド色に輝いています。うーん、綺麗だ。 だんだん近づいて来た主稜線。この先から道は険しく勾配が増してきました。 見上げればブナの新緑。 何時見ても新緑はいいね。ほんと見飽きないし綺麗だし。

稜線満歩

小さな東屋が建つ赤沢峠にたどり着いたのは午前7時20分。赤沢峠から先は稲包山までずっと尾根歩きで、ブナの疎林に包まれた緩やかなアップダウンの道が連続します。尾根沿いのブナはまだ新緑前だったので比較的見通しが利いて、豊富な残雪を抱いた上ノ倉山や平標山・仙ノ倉山といった上越国境の名だたる峰々を左右に捉えながら歩くことが出来ました。

目に映る景色のどれをとっても綺麗で壮大で視線が定まらない・・・。

そんな中、真正面には稲包山の頂が『他の景色にうつつを抜かして無いで俺だけに視線を集中しろ!!』といわんばかりに 特徴ある鋭い矛先を青空に向けて近づいてきたのです。

稲包山からの激しい自己主張に負けた僕はそれを素直に受け入れてずっと視線を送り続けたけど、緩やかな下り坂に差し掛かると矛先は山陰に隠れて見えなくなってちょっと拍子抜け。

そんな感じで主稜線を1時間程のんびり歩き続けて、やがて稲包山の肩に立つと再び稲包山の尖峰が僕の目の前に姿を現したものの、矛先は随分丸くなり、山頂部分は笹や灌木の草原に包まれているからまったく険しく見えません。

いよいよ稲包山に取り付きます!

赤沢峠の小さな鞍部には東屋が建っていました。登山口から登りっぱなしで疲れたからここでちょっとひと休憩しよう。 赤沢峠~稲包山間はブナの森が広がる尾根歩き。勾配も緩やかで快適稜線満歩! 眼前に見えて来た稲包山は鋭く尖っていてまるで槍ヶ岳みたいだ。 尾根道からは時々神ノ倉山など上越国境の山々を望むことが出来ました。 稲包山の肩の部分まで来ると山頂はもう間近。

360度絶景の稲包山山頂!

稲包山の矛先に取り付くと、胸を締め付けられる辛い登りで、あまりのしんどさに幾度となく足取りが止まりました。でもそれほど距離は無いからなんとか踏ん張って目の前の急坂を登り続けて山頂に立つと、360度一気に見晴らしが広がりその壮大な光景に僕は思わず立ち尽くしてしまいます。

西側には残雪を抱いた上ノ倉山や白砂山の重厚感溢れる山並みが広がり、反対の東側には平標山・仙ノ倉山とその先に続く谷川連峰の険しい山並み、さらに遠く武尊山や至仏山まで見通せる最高の展望!南側に目を遣ると歩いて来た山並みが襞のように幾重にも続いていて、遥か遠くには八ヶ岳や富士山のシルエットを望むことが出来ました。

その手前には浅間山が噴煙を上げず眠ったまま。まったく誰もいない山頂で僕一人だけがこの壮大な展望を独り占めしているのです。

<後編へ続く>

稲包山最後の登りへ。 遮るものがない稲包山の山頂からは・・・。 素晴らしい展望が広がっていました!こちらは上ノ倉山、白砂山方面でとにかく山が膨大! 山頂東側は平標山・仙ノ倉山といった谷川連峰の主峰群が連なっていてこちらも素晴らしい景色。 山頂に咲くアズマシャクナゲ。綺麗な花を見るとキモチがほっこりするね。 南側を向くと歩いて来た尾根がずっと遠くまで続いていました。 稲包山山頂は谷川連峰でも屈指の好展望地。時間を忘れてしばらく景色を堪能し続けました。

稲包山登山地図

【コースタイム】

5:00赤沢スキー場→7:20赤沢峠→8:55稲包山→10:30キワノ平ノ頭→12:00三国峠→13:25戊辰役古戦場→14:10法師温泉→14:30赤沢スキー場

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